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アレルギーの原因になりやすい成分

「紫外線吸収剤とかアレルギーの原因になりやすい成分が入った化粧品はよくないから使わない方がいいですよね。」って聞かれることがあるんだけどさ。アレルギーの原因になりやすい成分が入った化粧品ってダメなの?


卵や小麦や牛乳を使ったケーキやパンは食べない方がいいです。

ケーキやパンにはアレルギーの原因になりやすい卵や小麦や牛乳が使われているものが多くあります。みなさん、アレルギーの原因になりやすい成分は健康に良くないので、卵や小麦や牛乳を使ってないケーキやパンを食べましょう。

紫外線吸収剤を使った日焼け止めは使わない方がいいです。

日焼け止めにはアレルギーの原因になりやすい紫外線吸収剤が使われているもの多くがあります。みなさん、アレルギーの原因になりやすい成分は肌に良くないので、紫外線吸収剤を使ってない日焼け止めを使いましょう。


なんだ?この違和感は

「卵や小麦や牛乳はアレルギーの原因になりやすい成分だから良くない」と言われると「それって、卵や小麦や牛乳にアレルギーある人への話じゃないの?」と思う人が多いだろうに

「紫外線吸収剤はアレルギーの原因になりやすい成分だから良くない」と言われると「そうか、気をつけよう。」と多くの人が納得してしまうのはなんなんだ?

「紫外線吸収剤のようなアレルギーの原因になりやすい成分が入ってない化粧品を使った方がいい」と言ってる人に聞きたいんだが、じゃあ卵や小麦や牛乳のようなアレルギーの原因になりやすい成分を使った食品も食べないようにしてるの? アレルギーの原因になりやすい紫外線吸収剤はダメと言っておいて、アレルギーの原因になりやすい卵や小麦や牛乳は気にせず食べるって、すごいダブルスタンダードだと思うんだけど、どうなの?

それともアレルギーの原因になりやすい紫外線吸収剤が入った化粧品は肌に良くないと言ってる人は、アレルギーの原因になりやすい卵や小麦や牛乳を使った食品も健康に良くないとか言ってるのか?

なんだ?この違和感は

アレルギーの原因になりやすい卵や小麦や牛乳を使った食品を食べるか食べないかは、自分の体質や生活の質や好みなどによって答えはいろいろ。

  • 卵アレルギーじゃないし、卵おいしいからよく食べる。TKG万歳
  • 卵アレルギーじゃないけど、もともと卵嫌いだからあまり食べない。
  • 卵アレルギーだけど、それほどでもないので卵白使ってない火が通ったものなら食べる。
  • 卵アレルギーだから、絶対食べない。

アレルギーの原因になりやすい成分とどう接するかは人によっていろいろでしょ。たとえば食レポで「このケーキはアレルギーの原因になりやすい卵と小麦と牛乳を使ってます。その点が残念なところ。健康に良くない成分を使ってるので星2つ減点」とかある?「この企業は食の安全とか言いながらアレルギーリスクの高い卵や小麦や牛乳を平気で使った食品を販売していることに疑問を感じざるを得ません。」とかある? アレルギーの原因になりやすい食材を使ってるという理由でその食品の評価を下げるって意味不明だと思うんだよね。

ところが化粧品の成分になると、アレルギーの原因になりやすい成分を使ってるから評価が下がるということがまかり通る。同じ流れで○○は刺激になるのでダメ、○○はアレルギーリスクが高いからダメ、○○は発ガン性リスクがあるからダメといったセンセーショナルな断言がまかり通って多くの人が振り回されている。

なぜだ?

卵や小麦は、どんな食品にどれくらい使われていて、自分や周囲の人は日頃からどれくらいの量を食べているのか、その結果どのような健康に良いこと悪いことが起きているのか。こういった使用実態がイメージできるから「アレルギーリスクが高い卵や小麦や牛乳は健康に良くない」と言われても「それは人によっていろいろでしょう。無意味な情報だな」と気づく。

ところがメトキシケイヒ酸エチルヘキシルやt-ブチルメトキシジベンゾイルメタンは、どんな化粧品にどれくらい使われていて、自分や周囲の人は日頃からどれくらいの量を塗っているのか、その結果どのような肌に良いこと悪いことが起きているのか。こういった使用実態がまったくイメージできないから「アレルギーリスクが高い紫外線吸収剤は肌に良くない」と言われると「そうか、気をつけなきゃ。」と納得してしまうんだろうな。

合成ポリマー、合成界面活性剤、鉱物油、防腐剤、酸化防止剤、ノンシリコーン、ノンカチオン、発ガンシャンプー、アレルギー、急性毒性・・・化粧品成分は消費者が使用実態をイメージできないことをいいことに刺激的なフレーズで無知な消費者をあおる情報にあふれている。専門家とか学者と称して適当なことを言う輩も後を絶たない。

「○○は良い」とか「○○は悪い」と断言する情報は、自分ではものごとを決められない迷い深い人には心地よい。ワンフレーズポリティクスとか宗教に近いものがある。たまたまその断言が自分の体質や好みとぴったり合っていればいいだろうが、たいていは一部はあたるがだいたい外れる。ところが一部でも合ってると、外れた部分は自分の信仰心が足りないからだと思ってもっともっと決めてほしい、教えてほしい、となってのめり込んでいく。

このことを幸福と捉えるか不幸と捉えるか、それすら人それぞれだろうけど。