シューティングレンジ流浪の旅

 5年ほど前に、会社の同僚に感化されてエアガンを買った。エアガンは威力が高いのでそこら辺で撃っていいものではない。家では弾を入れずに空撃ちする程度、弾を撃つならシューティングレンジ(エアガン用射撃場)へ行く。ゴルフでいえば家では素振り程度、球を打つなら「打ちっぱなし(ゴルフ練習場)」へ行くようなものだ。

 しかし、シューティングレンジなんてゴルフ練習場以上にマイナーな存在なのでそんじょそこらにあるわけでもない。会社帰りとは別方向になるけど、15mという魅力的な射撃距離が確保されているシューティングレンジがあったので遠回りしてときどき行ってた。ところが間もなくして会費がバカ高い会員制になってしまった。ストレス解消にたまに行く程度の軟弱系な私はもう行けなくなった・・・・。その後、会社に近いところに別のシューティングレンジができたので行ってみたけど、そこは数mの距離に設置されている複数の的をいかに速く撃ち終えるかを競うスピードシューティングを楽しむ店だった。ただ黙々と撃ってストレス解消したいだけの軟弱系にとってはあふれんばかりの親切心旺盛な店員さんもちょっと余計なお世話感があって2回くらい行っただけでやめてしまった。

 その後は年に1、2回、家族が皆出払っている日をみつけて、自宅内で段ボール箱を2重にして撃つくらい。いわゆる「お座敷シューター」。せいぜい3、4mの距離しか取れないので気晴らしにもならんが。

 しかし、去年の暮れに新しいシューティングレンジを発見。ドアtoドアで約1時間。1時間1000円。標的までの距離はたぶん10mくらい。ストレス解消にはちょうどいい。しかしこのお店ってお店って感じがしない。店主が自分の趣味で作った自分の遊び部屋を使わせてもらうって感じかな。営業時間に行ってもたまに閉まってるし。店主が気まぐれで適当にやってる感がにじみでてる。受付で料金を払うと「○:○○〜○:○○/ガン持ち込み」とか書いた受付票を渡されるけど、その受付票にはカラオケ店の店名が書いてある。どうやら横にあるカラオケ店の経営者がヒマにまかせて自分の趣味で作ったシューティングレンジの貸し出しもやってみましたってことのようだ。気まぐれ感があふれ出ているのでいつ閉店になってもおかしくない気がする。そんなだるーい感じの店なので宣伝もしてないからお客もほとんどいない。去年からすでに4回くらい行ったけどいつもオレひとり。貸し切り状態で1時間撃ちっぱなし。今の私にとっては貴重な射撃場。これからもちょくちょくいくから閉店しないでね。