短いM4を作ろう(2)

ぼくのかんがえたさいきょうのコンパクトライフルを作る。

  • 東京マルイ M4A1 カービン
  • Revanchist Airsoft フラットトリガー Type B (東京マルイM4 GBB用)

トリガーガードの取り外し

前方は穴の中にある出っ張りを細い棒で押せば簡単に外せる。

後方はピンが貫通しているので、銃を構えた時の上から見て右側から左側へ向かって細い棒を使ってピンを叩き出す。

サクッとな。

マガジンキャッチの取り外し

右側のマガジンキャッチボタンを棒で押し込んで、左側に飛び出したマガジンキャッチレバーをクルクル回して緩める。

ある程度ゆるめたらレバーを元の穴に戻して、今度は反対側に出っ張ったボタンをクルクル回して取り外せば完了。中にバネが入ってるので飛んでいかないように注意。

セレクターレバーの取り外し

まずハンマーを押し込む。セレクターレバーをSAFEとSEMIの間の45度の位置あたりで右側からピンをグッと押すとレバーがぴょこっと出てくる。そこからは右に回して引っ張ったり左に回して引っ張ったり説明が難しいけど、あっちに回して軽く引っ張る、こっちに回して軽く引っ張るしてるとなんかよくわかんないけど抜ける。

トリガーシャフトの取り外し

トリガーの回転軸になっているトリガーシャフトを細い棒で叩き出す。

ハンマーユニットの取り出し

上から覗き込んでハンマーユニットを固定してるネジ1本を外す。ちょうどいい太さのドライバーがなくて、ほんのちょっと斜めから抜くことに。ネジ山なめないか緊張した。

最大の難関だったのがハンマーユニットの取り出し。ロアフレームを逆さにして、トリガーの後ろのスキマに細い棒を当てて、叩き出す。それだけなんだけど、これがもうピッチピチのギッチギチにハマってるのでかなり力を入れて叩かないとびくともしない。いままで叩き出すのに六角レンチとかドライバーとかで叩いてたけど、これはダメ。

叩き出す専用の工具(ピンポンチ)を買った方が良い。レッツ・ゴー・ホームセンター・ゲット・ピンポンチ。

長方形のハンマーユニットが長方形の箱にピチッとハマっているから斜めになるとさらに抜けにくくなる。ある程度押し出したら裏返して出過ぎた方を叩いて戻してからまた押し出して、みたいにして真っ直ぐ叩き出す。

やっとの思いで取り出せたけど、時すでに遅し。ピンポンチを使わなかったせいでしょうね。トリガーの根元がガリガリ傷だらけに(涙)。交換するんでよしとしよう。

ハンマーユニットを取り出すと(取り出す直前に)右側面にある板状のボルトキャッチBがポロッと取れる。また、ハンマーユニット左側面にはスリットカバーというプラスチック部品がある。これ、ただ乗っかってるだけでこれもハンマーユニットを抜き出す直前にポロッととれるからなくさないよう注意。

スリットカバー

ボルトキャッチの取り外し

ハンマーユニット上部にまたがるようにハマっているボルトキャッチを左側へ倒すようにして外す。このときボルトキャッチスプリングが飛んでいかないように注意。

トリガー取り外し

左側面のネジ3本を外す。

ネジを抜いた側のインナーフレームが下になるように裏返して、右側面インナーフレームをフタを取るように外す。このとき内側にあるトリガーシャフトリングをなくさないように注意。今回はたっぷりついてるグリスのねっとりでインナーフレーム側に貼り付いていた。

トリガー周り一式(トリガーの回転軸のトリガーカラー、トリガーに挟まってるディスコネクターとディスコネクタースプリング、その奥にあるトリガーBとトリガースプリング)をバラバラにならないように指で押さえながらまとめて引き抜く。ハンマーを押し下げてあればほとんど引っ掛かりなくスポッと取れる。

トリガー周り一式

取り出したトリガー周り一式を裏返してバネが飛んで行かないように注意しながらトリガーの左側面についているトリガーBとトリガースプリングを外したら、ディスコネクターを指で押さえながら回転軸のトリガーカラーを引き抜く。で、最後にこれまたバネが飛んで行かないように注意しながらディスコネクターとディスコネクタースプリングを外す。

ボルトキャッチスプリング、トリガースプリング、ディスコネクタースプリングと3つのバネが全部違うので混ざってしまわないように注意。

Revanchist Airsoft フラットトリガー Type B (東京マルイM4 GBB用)

わたしは、直線主体で曲線も含まれているデザインのトリガーが好き。Revanchist Airsoft 社の MWS 用フラットトリガーはどれも好みだけど特に Type B が気に入った。分解して出てきた純正のトリガーと並べてみるとあちこちビミョーに形状が違うけど大丈夫だろうか。ちょっと心配になる。

組み立て手順はトリガー周りを分解したのと逆の手順で組み立てればいい。まずは、トリガーの中にディスコネクターとディスコネクタースプリングを差し込む・・・ん? トリガーの中になにか出っ張りがある。

ディスコネクターとディスコネクタースプリング

よく見ると、トリガーの根元付近にイモネジがあってそれが内部に出っ張ってる。調べると、ディスコネクターがハンマーにどれくらいしっかり引っ掛かるかを調整するもので、締め込むとトリガーを完全に戻さないうちに次弾を発射可能になるけどやりすぎるとセミオートがフルオートになってしまうとのこと。どんな感じにしたらいいかわかんないので、とりあえずディスコネクターの角度が純正トリガーにはまってたのと同じ角度になるように調整。

トリガーの穴とディスコネクターの穴を重ねたらトリガーカラーを通して、左側面にトリガーBとトリガースプリングを取り付けて、シリコングリスをペタペタ塗ってから、ハンマーユニットの中に元通り戻す。

トリガーシャフトリングをなくさないように注意しながら、右側面インナーフレームをフタを閉める要領でかぶせる。裏返して左側面からネジ3本締める。

ハンマーユニットを分解して、トリガーを交換して、ユニットを元に戻した。

成分選択の自由と責任

現在の化粧品成分に関する規制は

  • 防腐剤、紫外線吸収剤、有機合成色素
  • それ以外の成分

の大きく2つに分かれます。

防腐剤、紫外線吸収剤、有機合成色素

やっていいこと」を定義しています。

  • 防腐剤は、化粧品基準別表第3に記載されていることだけが許可されている。
  • 紫外線吸収剤は、化粧品基準別表第4に記載されていることだけが許可されている。
  • 有機合成色素は、医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令に記載されていることだけが許可されている (加えてこれよりも厳しい粧工会ガイドラインに従うことが強く推奨される)。

ここに書いてないことは禁止です。これは配合可否判断が楽チン。

防腐剤、紫外線吸収剤、有機合成色素以外

やってはいけないこと」を定義しています。

  • 医薬品の成分は配合禁止(ただし例外あり)。
  • 生物由来原料基準に適合しない成分は配合禁止。
  • 化審法第一種特定化学物質、第二種特定化学物質に該当する成分は配合禁止。
  • 厚生労働大臣が別に定めるものは配合禁止(私の知る限りではまだ存在しない)。
  • 化粧品基準別表第1に収載されている成分は配合禁止。
  • 化粧品基準別表第2に収載されている成分は記載されている条件に使用を制限。
  • 不純物等も含め、感染のおそれがある物を含む等その使用によって保健衛生上の危険を生じるおそれがある物であってはならない。
  • などなど

じゃあここに書いてないことは許可されているかといえばそうではない。ここに書いてないことは「やっていいともだめとも言ってない」成分です。このような明確に禁止や制限を受けていない成分を化粧品成分として使用していいかどうかは化粧品製造販売業者が自らの責任において判断することになっています。これが2001年4月の化粧品規制緩和の肝です。

ここで各化粧品会社の自由と責任のバランス感覚が問われます。責任を恐れるあまりせっかくの自由をまったく行使しない安牌に全振りの化粧品会社から、極めて無責任に自由だけを享受する危険側に全振りの化粧品会社まで実にさまざまです。

化粧品成分の配合可否

化粧品業界で技術情報の提供を生業としているので、質問や相談をよく受ける。多い相談の一つが「この成分って化粧品に配合していいの?ダメなの?」という配合可否判断だ。

最終的には「化粧品製造販売業者が自らの責任において自由に選択できます」という定型文に集約されるんだけどね。

2001年3月以前

かつて(2001年3月以前)は、化粧品は「品目ごとの承認制」でした。この制度の下では、たとえば成分Aを3.0%配合したフェイスクリームが承認されたとすると、これによって成分Aを基礎化粧品に3.0%配合したという「前例」ができ、これによって成分Aの基礎化粧品への配合上限は3.0%という種別許可基準が定まります。その後、どこかの会社が成分Aを4.5%配合した化粧水の承認を得たら、成分Aの基礎化粧品への配合上限は4.5%に更新されます。もし成分Aを20%配合した乳液を作りたいと思ったら、基礎化粧品に成分Aを20%以上配合した化粧品が過去に承認された前例があるかどうかを調べる。前例があればOK。なければ前例を作るためにダミー処方で申請をして「前例」を作るところから始める。

どの成分がどの種別に何%まで配合していいのかの情報をまとめて公開していたのが「化粧品種別許可基準」。別紙規格といった例外はあるものの、基本的にはこの化粧品種別許可基準に書いてあることがやっていいことで、それ以外はやっちゃダメ、と配合可否判断は極めてシンプルでわかりやすかった。

2001年4月以降

2001年4月に化粧品の規制緩和が行われた。国が責任を持って一品一品を確認し承認する品目ごとの承認制度は廃止され、化粧品会社が自らの責任において判断し国には発売することを報告するだけの「品目ごとの届出制」に変わった。

これに伴い成分の配合可否判断は、化粧品会社が自らの責任において判断することになった。いいかダメかは法律などをよーく読んで化粧品会社が自分で考えて決めろ、と。

防腐剤、紫外線吸収剤、有機合成色素に関しては、国が許可した成分を許可した範囲内だけで使用するという2001年3月以前とほぼ同様の「やっていいといったこと以外はやっちゃいけない」制度が残っているものの、それ以外の成分については『化粧品に配合する成分は化粧品製造販売業者が自らの責任において自由に選択できる』のが2001年4月以降のルール。

配合可否は、国が決めてくれるわけでも、粧工会が決めてくれるわけでもなく、ましてや原料会社が決めるものでもない。さすがにこれはダメですよという禁止や制限事項は守らなければならないが、それ以外は化粧品会社(化粧品製造販売業者)が自らの責任において自由に決めていい。

自由と責任はセットです

最近はこの『自由』という部分だけしか見えてないのか?と疑いたくなる化粧品会社が散見される。『自らの責任において』自由なんだよ。何してもいいけど、それは結果に対する責任をしっかり果たすことが前提なんですよ。よく、原料会社に「この成分は化粧品に配合していいの?」って聞くことがあるけど、聞くのはいいけど、配合可否判断の自由と責任はセットで化粧品製造販売業者にあるってことを忘れちゃダメよ。成分選択の「自由は化粧品会社」「責任は原料会社」なんていう不均衡はおかしいでしょ?

なお、ここでいう「責任」ってのは「何かあればオレが全部責任取るから、やれ!」みたいな能天気なわたしがカッコよく決めたい時に使う決め台詞のような軽いものではない。法律やガイドラインをどのように解釈するのか、その結果発生する利益もしくは損失に対して具体的にどう責任を取るのか、取れるのか。自社が果たすことができる社会的責任の範囲を見極めて判断しないといけない。とくに健康被害のような経済損失とは次元の違うリスクがある場合には慎重な判断が求められる。

四半世紀前まで、誰がどう考えてもなんの問題もない成分であっても国からやっていいと言われてないことはやってはいけない。化粧品会社は国がやっていいと決めた範囲の中で化粧品を作っていた。成分選択の自由がない代わりに責任もない。この時代に化粧品薬事をしていた人や、今もそのような制度で運用されている医薬品業界から来た人の中には、成分の配合可否は誰かが決めてくれているという他責の思考が抜けず化粧品成分の配合可否の「自由と責任のセット」についてこれてない人もいる。

判断が分かれる広大なグレーゾーンがある

さて、配合可否は化粧品製造販売業者が自らの責任において判断するわけですが、その判断において誰がどう見ても配合可能って成分から、誰がどう見ても配合不可って成分までの間に、配合可・不可の判断が会社によって分かれる「グレーゾーン」が存在します。もし配合しようとしている成分がグレーゾーンであった場合、化粧品製造販売業者は自らの責任において白か黒か判断しなければなりません。他責の思考が抜けない人はここで原料会社がいいって言ってるとか表示名称があるとか、自分ではない誰かが責任を持って決めてくれてるはずだと考えがちです。でもそうではありません。原料会社からの情報や他の化粧品会社の動向などから、自らの責任において判断しなければなりません。成分選択の自由は化粧品製造販売業者にあるし、成分選択の責任も化粧品製造販売業者にあるんです。

化粧品成分の配合可否判断は奥が深いですよ。