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iPod touch第4世代でXGPS300は使えるか

iOS4なんちゅう最新OSが出て仲間はずれにされた初代iPod touch。とは言え初代iPod touchも十分よくできてるからこれといった不満はなかったんだけど。カミさんが「私もiPod touchが欲しい」というので第3世代を買った。ちょっと使わせてもらったけど、処理速度が向上してるからサクサクっと動く。これをいじった後に自分の初代iPod touchを使うと、いちいちワンテンポ待たされる感じが気になってきた。そういえば最近はバッテリーもへたってきたような気もするし。

ということでちょうどいい機会なのでiPod touch第4世代を買いました。

左が第4世代、右が初代。薄くなって横幅もちょっと狭くなってる(液晶サイズは同じ)。

さて、自分が一番気になっているのはiPod touch用GPSアダプタ「XGPS300」が第4世代でも使えるかどうか。第4世代は初代と比べて薄くなって横幅も狭くなっているのでXGPS300に挿すとガバガバなのは想定の範囲として、とりあえず動いてさえくれればスキマを埋めるゴムシートなりなんなりを付ければいいだけだから。

iPod touch第4世代のセットアップが一通り終わって、さて、XGPS300に取り付け。想像通りガバガバ。でもコネクタの作り付けがしっかりしているせいかグラグラすることはない。でもコネクタに無理な力がかかるのは間違いないので丁寧に手で押さえながら電源ON。

ああ、そうですか、そうですか。ダメなんですね。ガクっ。ちなみにこのコメントはXGPS300をiPadに接続したときも表示される。

アクセサリが対応しないってどこで判断されてるんだろう・・・コネクタの仕様が変わってしまったんだろうか。と思ってネットでiPodのDock端子のピンアサイン仕様を調べてみた。比較的新しい資料と思われる(http://pinouts.ru/Devices/ipod_pinout.shtml)や(http://www.allpinouts.org/index.php/Apple_iPod,_iPad_and_iPhone_dock)を見てもiPadでDockコネクタのピンアサインが変更になったような感じではない。よーく読むと21番ピンが「Accessory Indicator/Serial enable」と書いてあってこの端子にかかる抵抗値によってアクセサリの種類を判別しているらしい。iPadやiPod touch 4GはXGPS300の21番ピンの抵抗値をみて「対応しないアクセサリ」と判定しているのかな。だとするとXGPS300の21番ピンの抵抗値をなんらかの値に変更すればとりあえずiPadやiPod touchでも「対応しているアクセサリ」として受け入れてくれるかもしれない。あ、私そんな器用な電気工作できないんで妄想するだけですけど。まあ、抵抗値を変更してiPod touchに受け入れてもらったとしても、だからといってちゃんと動くかどうかはまだ別問題だし。

まあXGPS300が第4世代に対応できないならできないで、手持ちの初代iPod touchがナビ専用機としての使い道が残るってことだから無駄にはなるまい。

iPod touchでホントのGPS(5)

 今まではGPS「みたいな」機能で、限られた地域でざっくりとした位置情報しか取得できなかったiPod touchもXGPS300を取り付ければ正確な現在位置の確認ができる。ハイキングやサイクリングのお供にいい感じ。

 さあ、届いたよ、届いたよ、新しいXGPS300が。日本時間土曜日の早朝に成田空港に到着したので今回も月曜まで成田でお預けかと思ったら日曜のお昼に通関許可。成田空港税関ってもしかして土日もやってるのか?

 さて、1号機を壊してしまう前にわかっていたのは以下の通り。

  • 起動するたびに専用アプリをインストールしますか?と聞いてくるので[いいえ]をタップする。
  • 標準インストールされている地図アプリで使える。Motion X GPS Lite(アプリ)もOK。
  • WiFiをOFFにすると現在位置特定が早い。
  • XGPS300の内蔵バッテリは電源スイッチを[GPS]にするとGPSユニット稼働用に、[Power]にするとGPSがOFFになるかわりにiPod touchの追加バッテリとして使える。
  • Voxie(アプリ)でマイクを使ったボイスメモができる。
  • 今のところSkypeに失敗中(第2世代iPod touchならできるらしい)。

 さあ、2号機が到着したのでいろんなGPSアプリで遊んでみよう。

GPSロガー

 GPSで現在位置を確認するだけじゃ面白くない。やっぱGPSといえばGPSロガー。移動経路を記録してくれるGPSロガーを使えばあとでgoogleマップなどに重ねて楽しむとかハイキングやサイクリングの楽しみを増やしてくれる。当然のようにiPhone用GPSロガーアプリもいっぱいある。とりあえず評判が良かったBikeMate LiteとMotionX GPS Liteをダウンロードした。どちらのアプリもiPod touch+XGPS300で問題なく動作している。iPhone用GPSロガーがおもしろいのは移動中にもその場でgoogleマップに経路を重ねて見ることができるところ。そうそう、MotionX GPSには地図のキャッシュ機能がついているので外出先周辺の地図をあらかじめダウンロードしておけばiPod touchがネットにつながってなくても地図表示ができる。ま、詳しい楽しみ方は他のサイトでいろいろ紹介されているのでそっちを探してください。iPhone用GPSロガーを使ったというブログをみると(常に位置情報をとり続けるために)バッテリー消費が激しいという記事がいくつかある。XGPS300はバッテリを内蔵しているので、スクリーンロックや記録間隔を調整するなどアプリ側の工夫次第でバッテリのもちはiPhoneよりも有利になるかもしれない。

電子コンパス(みたいなもの)

 電子コンパスがあると進行方向が上になるように地図を回転させながら表示することができるのでより一層カーナビっぽくなる。残念ながらiPod touchには電子コンパスも内蔵されてないんだけど、GPSを利用して電子コンパス(みたいなこと)ができる。仕組みは単純。GPSを使いながら移動すればどっちの方角に向かって移動中なのかがすぐにわかるっていうだけ。移動中の方角さえわかれば(iPodを進行方向に向かって縦に持っていることを前提にして)その方角が画面の上に向くように地図を回転して表示すればいい。「地図コンパス3G/3GS」っていうアプリがそれ。進行方向が上になるようにgoogleマップを回転しながら表示してくれる。ただし徒歩の場合、GPSによる移動方向の推定は結構ブレるので地図がクルクル動く。GPS計測のブレよりも大きく移動すれば誤差が小さくなるからサイクリングならOK(停車するとダメだけど)。ちなみに新幹線に乗りながら地図コンパスを使ったら笑っちゃうくらいキレイに表示された。方位を知るだけなら(時刻と太陽の向きでわかるだろという突っ込みを無視すれば)MotionX GPSにもGPSコンパスが付いているし、そのまんま「コンパス for 3G (not for 3GS)」というアプリもある。コンパス for 3Gは起動してスタートボタンをタップしてあとは『まっすぐ歩く』。すると今どっちの方角に向かって歩いたのかを画面上に方位磁石の絵で表示してくれるという疑似方位磁石。小ネタとして笑える。

天気予報とかグルメとか

 ウェザーニュースのアプリは[現在地の天気]ボタンがついている。旅行や出張先で明日の天気が知りたいときこの機能を使うと現在位置を入力する手間が省ける。食べログのアプリも便利。[現在位置から探す]を使うと近くにある食べ物屋さんの口コミ情報がズラッとでてくる。出張先でどこか適当に食事したい時にサクッと店を見つけられる。

 疑似GPS機能も十分おもしろいけど、ホントのGPSって精度が高いのでさらに便利だということを実感。

iPod touchでホントのGPS(4)

 バカやってXGPS300をぶっ壊してしまった。極めてもったいないことをしてしまい致し方なくもう一つ注文しました。

 新しいXGPS300が届くまでの間、壊れてしまったXGPS300を分解して暇つぶし。裏面にある2カ所の穴に詰められているゴム栓をはずすとネジがある。2本のネジをはずしたら、すき間に爪を挿しながらパカッとはずすとGPSアンテナ、バッテリ、スピーカなどが現れた。




 上部の背面側にセラミック製のGPSアンテナがあって、その下にバッテリ。バッテリには554050HTという型番が印字してあってネットで調べると中国語のサイトがズラッと出てくる。GPSという文字もいっぱい出てくるのでGPS駆動用途に中国で製造されているバッテリらしい。1100mAh/3.7Vと書いてある。GPS機器用のできあい基板に、USBやDock端子のインターフェイスを取り付けたという感じなのかな。基板の作りを見てもDock端子やUSB端子の取り付け部分だけが何となく無理矢理っぽいつなぎ方に見えるし。

 GPSアンテナの裏(iPod touchと向き合う側)にGPSチップがある。チップにはu-bloxという社名とUBX-G5010 STという型番が書いてある。GPSのことは何も知らないので詳しいサイトの情報を参考にしながらu-bloxの技術資料を読み解くと、感度(どれくらい微弱な電波を捕捉できるか)が-160dBmで、これはけっこう優秀な部類らしい。iPhoneに内蔵されているGPSチップも-160dBmだとか。それからGPS衛星の軌道情報を事前に保持しておくことで測位を高速化するA-GPSがオフラインでも可能(AssistNow Offline)と書いてある。WiFiをOFFにすると格段に高速で測位できたのはこのAssistNow Offlineが効果的に機能するからなのかもしれない。

 ところでXGPS300を壊してしまう前にマイク機能についても少し調べてたので覚えている範囲で書いておく。詳しくは新しいXGPS300が届いたら再確認するけど。

 初代iPod touchのヘッドホン端子にはマイク入力機能がないのでマイク付きイヤホンを挿しても使えない。だから一般的にはマイク機能がないと言われているし、たぶんアップルの公式見解もそうだと思うけど、実はDock端子経由ならマイク機能が使える。第5世代iPodや第2世代iPod nanoもDock端子でマイク入力が可能だったのでネット上を検索するとコレ用のDock端子接続タイプのマイクを初代iPod touchに使っている人の話がいくつか見つかる。だからXGPS300もDock端子経由なので初代iPod touchでもマイク機能が使える可能性が高い。そこでiTunesStoreで録音用アプリを入手して試すわけだが、前述のサイトなどの情報によると多くの録音用アプリはダウンロードしてもインストール時の機種判定で初代iPod touchでは動作しませんと門前払いしてしまうらしい。そんな中でVoxie Pro Recorderというアプリは機種判定しないと聞いてコイツをダウンロードした。で、試してみたら録音できた。ボイスメモだよ、ボイスメモ。初代iPod touchでもボイスメモができた。

 そしたらもちろんSkypeも試したくなるよね。初代iPod touchでもSkypeできるのか?! Skypeをインストールして起動してアカウント情報を登録して「テスト通話」を実行!!『ルルルルルル・・・ルルルルルル・・・カチッ』お!つながった? ところがここから無音状態に。なにも聞こえない。本当ならここで「ありがとね、何かしゃべってみ」みたいなことが聞こえて、何かしゃべると数秒後にそれがおうむ返しで聞こえてきて、40秒後に通話が切れるんだが・・・・。うんともすんとも言わないまま40秒後に通話が切れた。んー、なんでだろう。XGPS300のメーカDual社のサイトでFAQを読むと「Does the Cradle have a built-in microphone?」という質問への回答として「・・・If you own a gen 2 iPod touch with microphone support, you should be able to use it for Skype. Unfortunately, gen 1 iPod touch does not support the microphone feature.」と書いてあった。第2世代iPod touchならSkypeが使えるよ、でも第1世代はマイク機能はサポートしないと書いてある。主語がgen 1 iPod touchなので、単に「第1世代は公式にはマイク機能をサポートしてない」という事実を書いてあるだけなのか、XGPS300ではSkypeは動作しないという意味なのか、私は英語が不自由なので読み取れない。でも初代iPod touchにDock端子マイクを取り付けてSkypeに成功している事例がネット上で複数見つかるのでXGPS300でできてもいいと思うんだが・・・Dock端子でマイクとスピーカが両方動作する点がネックなのかな。とにかく新しいXGPS300が届いてみないと試せない。早く来い来いXGPS300。

 そのXGPS300なんだが、米国に居を構えるVintage Computer様に代理購入をお願いしている。今は同社が購入代行する商品として正式にサイトに掲載されたので興味のある人は注文できます。70ドルちょいの手数料で代理購入してくれるだけでもありがたいと思ってたが、セールスタックス(消費税みたいなもんかな)が10%かかってるっていうからショップの取り分はもっと小さいのか・・・商売なんだからちゃんと利益乗せてくれてると思うがホントありがたい。Thank you very much.

 で、新しいXGPS300は日本時間4月8日(木)7:03にショップから「発送したよ」メールが届いた。前回と同じ曜日でほぼ同じ時間。ということはまた成田空港で2日間お預けのタイミングかも。税関の役人に土日も働けなんて酷なことは言いません。ええ、ガマンしますよ。ガマンしますとも。