トラックボール

さようならトラックボール

俺ね、だらしない性格だから机の上がきたない。机の上に置ききれない書類は足元の床に積む。結婚当初はカミさんにガミガミ言われてたけどいっこうに改善しないのであきらめたのか、それとも仕事場を自宅から切り離したので自分の目に入らないところにいる分には実害ないとあきらめたのか、いずれにしろあまりなにも言われなくなった。

え?熟年離婚の兆候?そうなの?

マズイなあ(棒読み)・・・・おっと、トラックボールの話するんだった。

机の上がきたないって話ね。だから昔から机の上にマウスを動かすスペースすら取れない。積んだ本や書類の上でマウスを動かすことが多くて、大学の研究室で参考書の上でマウスを動かしていたら指導教官にすげえ怒られたのはもう25年以上前のこと。

そんなこんなで20年くらい前に出会ったのが「トラックボール」。昔のマウスは中にボールが入っていて、マウスを動かすとマウス内部のボールが転がって内部のセンサーがボールの転がりを検知して画面上のカーソルが動く。最近のマウスは物理的にボールを転がすなんてことはなくて、LED光を机に当てて凸凹でできる光と陰の模様の動きをセンサーで検知してる光学式マウスが主流だけど、そんなすごいものがなかった時代ね。んで、その機械式マウスを裏返しにしたようなのがトラックボール。ボールが上に出てる。このボールを指で転がす。内部のセンサーがボールの転がりを検知して画面上のカーソルが動く。

トラックボール。赤いボールを転がすと画面のカーソルが動く。

マウスを動かして内部のボールを転がすんじゃなくて、その場に置いたまま指でボールを転がす。

なるほどぉ。

マウスと比べたら圧倒的に場所をとらない。しかもカーソルを長い距離動かしたい時にマウスだと動かす場所が限られてるから、いったん軽く持ち上げて場所を戻してまた動かして・・・となるけど、トラックボールはボールを転がしてればいいから楽。場所はとらないし使い勝手もいいので一発でトラックボールのとりこになったよ。

トラックボールにはボールが装置の真ん中にあるタイプとボールが左側に寄っててボールを親指で転がすタイプがある。真ん中にボールタイプは左右対称のものが多いので右利き左利きに関わらず使えるのが利点。親指タイプは、マウスの時に使わない親指をボールを転がすために使うので、残りの4本指がそのままマウスと同じ位置関係で使えるのでホイール付きマウスとかいろんなボタンがついたマウスと同等の指使いでトラックボールが使えるのが利点。

手と触れてる部分がテッカテカ

この親指トラックボール、買ったのは2000年ごろだったと思うのでかれこれ20年近く前か。それ以来のお気に入り。その間にパソコンは10台近く買い換えてるけど、トラックボールだけはこれをそのまま使い続けてる。おかげでザラッとした梨地のプラスチックボディが手のひらを乗せる部分と指を乗せるボタン部分だけがツルッツルになってテカってる。

20年も壊れずによく動いてるよな。

と思ったら、先週末あたりから急にガタがきはじめた。昨日からはとうとう真ん中にあるホイールの反応が急激に悪くなり、回しても回してもスクロールがうまくいかなくなってしまった。

さようなら僕のトラックボール・・・・

ようこそトラックボール

ということで、20年ぶりにポインティングデバイスを買い換えることに。

やはりここは使い慣れた親指トラックボールで。同じメーカーから同じデザインで今はワイヤレスタイプが発売されている。20年近く手に馴染んできたものなのでこれにしようかなと思ったんだけど・・・古い人間なもんでワイヤレスタイプだと微妙な動きへの追随性が悪いんじゃないかという疑念が消えなくてね。いまどきそんなことないよなとは思いつつもついつい有線タイプを探してしまう。

右側が新入り

ということで、デザインができるだけ近くて有線タイプを探したところ写真の右側がこれからの相棒に。ボールの露出方向が真横よりも斜め上になってる部分が今まで使ってたトラックボールに近くで親指の動かし方に違和感が少なくて良かった。一方で薬指や小指の位置が今までは包み込むように下がっているのが、こいつは平らなので包み込むというより乗せるという感覚なのでまだまだホイール付近の指の感覚が慣れない。

ま、そのうち慣れるでしょう。