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IMS 1/100 L.E.D.ミラージュV3 (インフェルノナパーム)

永野護の漫画「ファイブスター物語」の冒頭で登場した準主役のロボット(モーターヘッド)が「L.E.D.ミラージュ」。リアルロボット路線にありながら騎士が用いる「美しさ」を体現しかつ超絶性能を持つスーパーロボット路線でもあるその衝撃的な姿は高校生か大学生だったお子さまなわたしのハートを鷲掴み。

ボークス社から IMS(Injection Assembly Mortar Headd Series)のブランド名でモーターヘッドのプラモデルが発売されていて、もちろんL.E.D.ミラージュもある。連載中に何度か設定変更があって、IMS でプラモデル化されたのは超絶長〜い火炎放射器(フレームランチャー)と背中の超絶巨大なタンクが強烈なインパクトをはなつイラストで描かれた「L.E.D.ミラージュ v3」と呼ばれる比較的最近の設定に準じたモデル。

準主役級だけあって L.E.D.ミラージュ v3 のプラモは、その後も武装などの装備品をいろいろ変えて「単騎仕様Ver.」「=デルタ・ベルン 3007=(式典仕様)」「軽装仕様」「先行量産型 =ジュノー 2989=」が発売されている。最初のモデルはのちに発売されたこれらのバージョンと区別するために「インフェルノナパーム」と呼ばれることが多い。今回は、このインフェルノナパームを作るよ。

ボックスアートにはベイルを右側に装備したタイプが描かれている

さて、インフェルノナパームの箱絵にはベイル(盾)を右側に装着した騎体が大きく描かれてるが、実際にはこのプラモデルには右腕にベイルを取り付けるためのパーツがないので再現できない。ちなみに奥にいる騎体は左にベイルを装着しているけど取り付けパーツはベイルを正面に構える向きになっているので、ボックスアートのように側面に構えさせるのも結構無理がある。

えーっ、ボックスアート詐欺かよ。

まあそう言うな。パケ買いするような一般人向け商品じゃないんだから。でも、パッケージのポーズを再現してみたいとも思う。そういえば、式典仕様はベイル取り付けパーツが左右対称で2個付属する。このパーツをインフェルノナパームに流用すれば右腕にベイル取り付けできるだけでなく、左右両側にベイルを装着した夢のダブルベイルができるんじゃないだろか。

しかし式典仕様に付属するベイルは戦闘用のベイルとデザインが違う。式典用のシュッとした細身のベイルだ。インフェルノナパームをダブルベイルにするにはどこかからメインベイルをもうひとつ調達しないといけない。そういえば、軽装仕様には戦闘用ベイルが付いてるな。しかも軽装仕様には実剣も付いているし、漫画初期デザインのベタ足が再現できるパーツも付いてくる。

結論:インフェルノナパーム、式典仕様、軽装仕様のサンコイチで

IMS L.E.D.ミラージュ V3 インフェルノナパーム・ダブルベイル・実剣装備・ベタ足

を作ろう。さっそく3種類購入。

モーターヘッド本体は基本的に「軽装仕様」の説明書とパーツで組み立てていく。組み立ての最中は常にインフェルノナパームと式典仕様の説明書も見比べながら必要なパーツをインフェルノナパーム、式典仕様それぞれから切り出して組み合わせていく。

頭部

インフェルノナパームでは頭部の張り出し部分は右側面/上面/左側面の3パーツ構成だったのが、式典仕様のときから一体成形に更新されてる。以前、単騎仕様Ver.を作ったときに細くとんがった3パーツを綺麗にそろえるのはなかなか難儀な作業だったから、一体成形になってくれてかなり楽になった。モーターヘッド本体を軽装仕様ベースで組む理由の一つがこれ。

また、軽装仕様にはトサカの根本部分にある炎のようなレリーフを再現するデカールが付属している。インフェルノナパームにはこのデカールがないのでこれもポイント。

なお、頭部に限らずこのプラモデルは表面に離型剤(固まったプラスチックが金型から外れやすくするために使われる油分)が残っているので、塗装前に中性洗剤といらない歯ブラシで表面をガシガシ洗う。そしてみんな大好き山善の食器乾燥機でよーく乾かす。これがけっこう面倒くさい。

胸部・背部

曲面を多用した細かいパーツがごちゃごちゃっとかたまってできている胸部。ほれぼれする美しさ。いつまででも見ていられる。

インフェルノナパームの巨大なタンクを背負う時の差し込み口になるので背中のA-21とA-22パーツは使わないで空けておく。

塗装は、フレームは成形色のままを基本として部分的に水性ホビーカラー「パープル」を使用してエナメル黒で墨入れしたら水性ホビーカラーの「つや消しクリアー」でコート。白色半透明の外装はエナメルグレーで墨入れしたら水性ホビーカラーの「ホワイトパール」でキラキラ感を出した上から水性ホビーカラーの「クリアー」でコート。シルバーの装甲は水性ホビーカラーの「スーパーメタリック スーパーファインシルバー」で塗装した上から水性ホビーカラーの「クリアー」でコート。

腰部

腰中央部前装甲(股間装甲)は右側面/上面/左側面の3パーツ構成だったが式典仕様のときから一体成形に更新されてる。

お尻の出っ張りは巨大なタンクを支えるためのフィンフェルノ・ナパーム装備用尾部パーツA-13とA-14をインフェルノナパームから取ってきて組む。間違えて軽装仕様の尾部を組んでしまわないように注意。

脚部

股関節、ヒザ関節は可動式と固定式が選択できる。巨大な武装を持たせるのでがっつり接着して固める固定式を選択。

足は軽装仕様で追加されたかかとを展開したベタ足状態のパーツで組んだ。プラモの組み立て説明書には漫画連載初期のイラストが掲載されている。このイラストのとおり漫画の初期段階ではベタ足だったのが、途中でハイヒールにデザイン変更された。

漫画連載当初はベタ足

ベタ足のかかと2本が立ち上がってくっつくと1本のハイヒールになる・・・って後付け設定があるらしいけどどう見てもそうはならんだろという形。ベタ足の方が地に足がついている感じだからインフェルノ・ナパーム装備にこそ似合うよね。

肩小型装甲は組み立てず、インフェルノナパームから副腕と小ベイルを取ってきて組む。小ベイルは最終的にどうなるかわからないので両方とも副腕が取り付けられるタイプで組んだ。

前腕部は左右ともにいったんベイルを取り付けるバストブロックのパーツは作らずに進める。

袖口の銀色の装甲に、式典仕様だとミラージュマークのデカールを貼ることになってる。でも、インフェルノナパームも軽装仕様もなんなら単騎仕様もここは何も貼らないので、袖口にミラージュマークは式典の時だけだと解釈して貼らない。

これで、本体は完成。ここからはインフェルノナパームの説明書に従って背中のタンクと巨大なフレームランチャーを組み立てていく。

背中の巨大タンク

これが、もう、大変。はまらないわ、届かないわ、スキマでかいわで、パーツ同士の合わなさっぷりがもう想像を絶する。ガンプラ脳の私は絶望のずんどこ。

確実に接着していいところは接着して、あとはマスティングテープをガシガシ使って仮組みしてみる。で、全然かみ合わないところを切った貼ったで帳尻合わせを考える。考えるんだけど、どうしていいのかまったくわからん部分もちらほら。

いや、これ、ぜったいこのままじゃハマらないだろ

並行して、背中の取り付け部分のすり合わせも進める。

塗装して接着してる最中も組み立て方にまだ悩んで、あーでもない、こーでもない。ほとんどの部分はなんとかすり合わせできたけど、最終的に外からほとんど見えないパイプの根本部分だけは無理に穴に差し込まずズレた位置に乗せるだけにした。

しかしそんな苦労も組み上がった巨大な背負いものを見れば一発で吹き飛ぶ。お子さまロボット脳には垂涎ものよ。こっ、こ、これは、か、か、か、かっこいい!!

メインベイル(盾)

インフェルノナパームのメインベイルと軽装仕様のメインベイルをそれぞれ組み立てる。見た目はほぼ同じだが軽装仕様の方がパーツ構成が簡略化されていてだいぶ軽くできている。

左が軽装仕様、右がインフェルノナパームのメインベイル

ここでやっと式典仕様の登場。前腕部にベイルを取り付けるためのバストブロックを左右両方作る。

このパーツを使ってベイルを腕に取り付けてみる。

あ!ん?あっ!!え?! 小ベイルがメインベイルとぶつかるのか。これはポージングに苦労しそうだな。左肩は小ベイルじゃなくて肩小型装甲にした方がいいかな。

ン?ン?ン? あちこちちょっとずつひねりを入れながら収まりのいいポーズを探す。こ、こんな感じかな?

フレームランチャー

さて、いよいよ最終段階。長ーい、長ーい、得物。厨二心を鷲掴みの超ロング火炎放射器。火炎放射器がこんなに長い必要あるんか?あるんだ。きっと。デカイけどパーツ構成は比較的簡素。前方と後方の内部フレームをモナカ構造で作って、これまたモナカの半透明外装をかぶせて、アルミ棒で前後を連結って感じ。説明書通りにサクサクっと切り出して塗装してデカール貼ってトップコート塗って組み立て。

長い、長いなあぁ。内寸幅79cmの棚いっぱいだぁ(嬉)。

エネルギーチューブ

キットではタンクとランチャーをつなぐエネルギーチューブが固定形状になってるんだけど、ここは柔らかいケーブルにした方があとで展示したり移動させたりする時にだいぶ楽になると思う。タンクとフレームに接続する両端はプラの固定パーツを使って、その間のケーブル部分をなにかそれっぽいもので自作しよう。

いろいろ考えて、いくつか使えそうな部材を買ってきて、いろいろ試しながら作ったのがこれ↓。

ハイキューパーツの「メッシュワイヤー レッド 約2.0mm」にハイキューパーツの「MZパイプ ブラック5.0mm」と「真鍮製ワッシャー内径3mmx外径6mmx厚さ1mm」を通して、三角おにぎりではさむ。

ホームセンターの金物コーナーにあったごく普通の真鍮製のワッシャーが思った以上にイメージ通りの仕上がりでうれしい。両端はほつれ止めとおにぎりからの抜け止めを兼ねてちょっと大きいホッチキスの針でかしめた。

小ベイルからランチャーをつかむ副腕も小ベイル側は引っ掛けるだけ、ランチャーからタンクに伸びるエネルギーチューブもタンク側は差し込むだけにする。副腕もエネルギーチューブも簡単に外れるので移動させるのが楽。

ただしこれではランチャーを保持する部分がないので支持台が必要になる。ランチャー前方の支持台は説明書通りに作った。ランチャー後方はもともとは副腕とエネルギーチューブで保持することになっているので支持台はない。そこでグッドスマイルカンパニーの「THE シンプルスタンド」でがっちりホールドよ。

おし、あと少しだ。

実剣

インフェルノナパームの初回生産分には特典で実剣が1本付いていたらしいけど今は付いてない。でも軽量仕様には実剣が2本付いている。これも取り付ける。盛り盛りだぜ。

ただ、取り付け角度が単騎仕様のときから変わらず水平方向固定になってる。このまま取り付けようとしてもサヤが背中のタンクにぶつかって取り付けできない。

タンクとぶつからないもっと斜めに取り付けられるように小改造。腰のサイドアーマーに3mm穴を開ける。実剣を保持するパーツにも3mm穴を開けてこちらには適当な長さのランナーを差し込んで接着。角度調整可能な差し込み式に変更した。

実剣を斜めに取り付けたので背部のタンクとぶつからない

ベイル装備

組立説明書のポーズを参考に、右腕はひねりながら火炎放射器に上から手を添えるような感じにすると、ベイル取り付け部が上方を向いてくれる。ベイルを取り付ければ肩から手先にかけて自然な感じでベイルが覆い被さってくれる。ベイル→右腕→フレームランチャー→台座と縦方向に支えているのでベイルが重くても腕が垂れ下がることはない。

火炎放射器をしっかり下支えしてその上に左腕を乗せてその上にベイルを乗せる

ベイルの取り付け部はボールジョイントである程度動かせるので、収まりのいい置き方に調整する。

うん、まあこんな感じだろう。

問題は左腕だ。肩の小ベイルと干渉せず、それでいて自然なかっこいい構え方はないだろうかとあれこれ試行錯誤。式典仕様のバストブロックではなくて、インフェルノナパームに付属しているバストブロックか、小ベイルから副腕を使って構えさせた方が自然かな。うーん。

うーん。軽装仕様は左右で大きく違う、インフェルノナパームのバストブロックだと左右対称っぽい、副腕は体から少し離れて宙に浮いてるような感じ。どれも捨てがたい。

左腕も式典仕様のバストブロックにして側面に構えることにした。

MG RX-78GP02A ガンダム試作2号機 [サイサリス]

RX-78GP02A
GUNDAM GP02A (PHYSALIS)
U.N.T.SPACY PROTOTYPE TACTICAL MOBILE SUIT

一年戦争(ジオン独立戦争)が終戦して3年。ジオン残党兵の一部がまだ地球・宇宙の各地で徹底抗戦を続けていた。ジオン残党との戦闘が続いていることもあり、地球連邦軍は終戦後も新型モビルスーツの開発を継続していた。

宇宙世紀0083年、アナハイムエレクトロニクス社は連邦軍からの要請に応じて大戦中のエースパイロット機である「ガンダム」の名を冠した試作モビルスーツ2機を開発し、テストのためオーストラリアのトリントン基地に納品した。

ところが、到着した試作モビルスーツの1機がジオン残党に強奪される事件が発生。試作モビルスーツを基地に搬入するために駐留していた強襲揚陸艦アルビオンは、事件で生き残った基地所属の新米テストパイロット2名に新たにベテランパイロット3名を加え、強奪されたガンダム試作2号機の奪還作戦の任につくことになった。これがオリジナルビデオ「機動戦士ガンダム 0083」の冒頭。

今回紹介するのは0083の冒頭で強奪されたモビルスーツの方。大きな大きなシールドと、両肩に被さるこれまた大きな大きな推進器が特徴の重モビルスーツ。

シールドの裏にバズーカ砲の前部が取り付けられている。

右肩の裏に取り付けられているバズーカ砲の後部と連結することで大型バズーカ砲になる。これは核弾頭を発射することを想定していて、肩の巨大な推進器は核発射後に爆心地からできるだけ距離をとるためで、巨大なシールドのような装置は核爆発から機体を守るためのもので熱線から防御するための巨大な冷却システムでもある。

1998年に発売されたプラモデル。25年以上も前のプラモデルなので現在の変態技術に比べるといろいろと作りが粗いし、私自身も墨入れ?トップコート?ってな具合だったもんだから、今どきのガンプラと比べるとちょっと厳しい。

それにしてもコロナ禍以降から続くガンプラが買えない状況はもはや異常だ。新商品だけでなく古い商品の再販売ですら予約開始から数分で完売。抽選販売のショップに申し込んでもなかなか当選しない。キャンセル待ちに申し込んでも手に入らない。先日も10年近く前に発売にされたけど買いそびれてた昔のガンプラが久しぶりに再生産が決まった。しかし予約できず、抽選に外れ、キャンセル待ちも回ってこず、また何年後になるかわからない再生産を待たないといけない状況に・・・たぶんそのころには老いが進んでプラモデルが作れるかどうか。

そんな状況を尻目に中国プラモデルメーカーの技術向上がめざましい。ガンプラの設計技術をとことん勉強して、いまのバンダイがガンダム試作2号機を作るならこれくらいのことはやるだろうなという技術はきっちり網羅してる。その上で、なるほどそういう設計もいいねと感心してしまう気合の入った部分もチラホラ。そして買える。とにかくガンプラ買いたくても転売屋にかすめ取られて買えず、定価の倍以上でAmazonやメルカリに出品されてるのを指をくわえて見ているしかないこの状況をなんとかしてほしいものだ。

短いM4を作ろう(8)

ショートライフル作るぞ。

連載目次 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

  • 東京マルイ M4A1 カービン
  • MADBULL AIRSOFT DANIEL DEFENSE AR15 Lite RAS/Kit 4 inch
  • SAA M4/M16 ダミーガスチューブ 13.5cm
  • LayLax F.Factory M4シリーズ アウターバレル調整シムリングセット

MADBULL AIRSOFT DANIEL DEFENSE AR15 Lite RAS/Kit 4 inch

MADBULL AIRSOFT社がダニエルディフェンス社のライセンスのもとで作った4インチのショートハンドガード。実は、このハンドガードに一目惚れして、このハンドガードを使ったガスブロライフルが欲しくなって始めたのがこのM4ショート化計画。

最近のハンドガードは上面以外が M-LOK か KeyMod でスルスルしてるのが流行りのようだけど、わたしは断然4面ピカティニーレールのハンドガードが好き。このゴツゴツとした見た目がたまらんですよ。その中でも6本のボルトでガッチリ固定する独特な外観のダニエルディフェンス社の RIS II はもうサイコ〜。こいつを見てるだけでご飯3杯食える。さあ、いよいよ本命中の本命、ここまでの苦労はこのためにあった。さあハンドガードを組み込むぞぉ

ところで。

このハンドガードキットは『東京マルイ スタンダード電動ガン用』です。

果たして東京マルイ ガスブローバック M4A1カービンに取り付けできるのか?

ハンドガードの適合において重要なのがアウターバレルとアッパーフレームとハンドガードの3つを結合する「バレルナット」の形状。一般的にバレルナットはハンドガードの付属品なのでハンドガードとの結合は問題ない(このハンドガードにもバレルナットが付属している)。あとはアウターバレルとアッパーフレームを結合できるかどうかが問題になる。

気をつけるのは次の2点

  • 【アッパーフレームのネジ山】東京マルイはミリ規格で、実銃系はインチ規格。東京マルイ純正のアッパーフレームを使うならミリ規格のバレルナットが付属するハンドガードを購入する必要がある。
  • 【バレル根元の円盤状の出っ張り】東京マルイMWS系は狭く、東京マルイ電ガンやその他実銃系は広い。つまり、東京マルイMWS純正のアウターバレルを使うならバレルがすっぽ抜けないようにバレルナットの穴を狭くするバレルガイドとかバレルナットアダプターとか呼ばれるリング状部品が別途必要、実銃系の出っ張りが大きなアウターバレルを使うなら不要。

さて、一目惚れしたこのハンドガードのバレルナットはどうなのか。

東京マルイのスタンダード電動ガン用ってことはネジ規格はミリ規格のはずで、それなら東京マルイのガスブロMWSも同じミリ規格だから適合するはず。東京マルイのスタンダード電動ガンは実銃系と同じ根元の出っ張りが広いアウターバレルが使われていて、今回使うアウターバレルも同じく根元の出っ張りが広い実銃系サイズだからアダプター不要で問題ないはず。

おそらくこのハンドガードはアウターバレルとインナーバレルが付属していてこれがスタンダード電ガン用だからスタンダード電ガン用と書いてるだけで、肝心なバレルナット自体は東京マルイ MWSにも使えるはずだ、はずだ、はずだ、はずだ・・・と強い期待を込めてポチッとなあ!!届いたぞ。

ドキドキしながら、ハンドガード基部、バレルナット、ハンドガードを軽く固定してみると・・・・

チャラーン! 大丈夫でした。予想通り、付属のアウターバレルとインナーバレルがスタンダード電ガン用というだけで、バレルナット/ハンドガードは東京マルイ ガスブロ MWS にも使えます。しかもこれ用に購入したアウターバレルは実銃系の出っ張りが広いタイプだからバレルガイドも不要。いえーい、ラッキー。

SAA M4/M16 ダミーガスチューブ 13.5cm

実物のピストルは、発射時に弾丸から発生する爆圧で真後ろにあるボルトを後ろへ吹き飛ばしてその勢いで空薬莢の排出から次弾装填までの一連の動作を実行する(自動拳銃、オートピストル)。ただし銃身の長いライフル銃でそれをすると弾丸がまだ銃身の中を通過している最中にボルトの後退が始まり、その衝撃で銃口が動いてしまい狙いが定まらない。そこで、銃口に近いところに穴を開けてそこから金属チューブで爆圧を後方へ導く。これでボルトが後退し始めるタイミングを遅らせることができる。爆圧を銃口付近から後方のボルトへ導く管がガスチューブ・・・なのでエアガンではまったく不要な部品。そのためエアガンではそれっぽいただの金属棒が刺さってるだけです。でも、重要。なぜなら雰囲気って重要だから。

さて、今回は短ーいバレルを使うのでそれに合わせて13.5cmの短ーいガスチューブ(という名のただの金属棒)を購入。

これを取り付けようとハンドガードを見たら・・・実銃用に転用できないようにするためなのかハンドガード基部とハンドガード本体のガスチューブを通す穴が両方ともふさがってる!!!

実際、ハンドガード基部の穴が塞がってるのは、ネットショップの商品写真を見た時点で想定してたから、穴あけりゃいいと思って金工ドリルを買っておいたんだけど。まさかハンドガード本体側もふさがってたとは。これは想定外。ちょっとドリルで穴開けるのは無理そうなので方針転換。

ハンドガード基部はアッパーフレームとの位置合わせ用に付属している短い金属棒をそのまま使い、ハンドガードの奥の方にちょうどいい段差があったのでガスチューブ(という短い金属棒)はさらに短く切ってここにひっかけることにした。ガスチューブが繋がってない部分は幸いにも外からは見えないので大丈夫。段差に乗っけるとガスチューブが穴位置よりほんのちょっと上にズレてしまうけどこの程度のズレは誰も気づかないはず。

いでよ、金ノコぉ! 切れろ、ステンレス棒!

ナ〜イス

ハンドガード基部の位置合わせ用に付属している短い棒にも問題が

位置固定用の棒が少し長くてアッパーフレームとハンドガード基部の間に隙間ができてしまう。1mmくらい短くする。

いでよ、金ヤスリぃ! 短くなれ、アルミ棒!

ナ〜イス

アッパーフレームのピカティニーレールとハンドガード上面のピカティニーレールがきれいに繋がるためのハンドガードの前後位置をおおまかに確認する。ピカティニーレールの凸凹はそれぞれ約5mm幅(凸が5.2mm/凹が4.8mm)になっているが、ハンドガード後端の凸だけはほんのちょっと幅が狭くなっていて前後位置の調整余地になっている。

バレルナットを使わずにハンドガードを軽く組み立てて、アウターバレルに挿し込む。アッパーフレームとハンドガードをピッタリくっつけた状態で定規をあててアッパーフレーム後端のミゾからハンドガード先端のミゾまで長さを測ると20mm間隔にしては0.5mmほど短い。つまり、アッパーフレームとハンドガードとの間に0.5mmくらいの隙間を作るとピカティニーレールとしての連続性がピッタリコンの位置のようだ。

念のために、別の方法でも確認もしておく。M4A1 カービンには長くて真っ直ぐにレールを挟み込むおあつらえ向きのパーツが付属している。

アッパーフレームとハンドガードにまたがるようにキャリングハンドルを取り付けて、キャリングハンドルを前方へ寄せる(シャフトを前側の凸に当てる)。ハンドガードをアッパーフレームへ寄せる(シャフトを前側の凸に当てる)。この状態で隙間を測るとやはり 0.5mmくらい。

とはいえ、フレームからハンドガードにまたがるように何かを取り付けることはあまり考えられない(テイクダウンが面倒になる)から、ピカティニーレールとしての連続性はそんな気にしなくていいんだけどね。

つぎに、テイクダウンに必要な隙間を確認する。このハンドガードは、アッパーフレームにピッタリくっつけちゃうとテイクダウンのときに回転軸付近でロアフレームにぶつかってしまう。ハンドガードを手で押さえながらテイクダウン動作を繰り返して必要な隙間の大きさを観察すると、ある程度開くためには1mmくらいの隙間が必要っぽい。

完全に開くようにするには2mm以上必要そうだけど、あまり隙間が大きいとカッコ悪いので、隙間は1mmくらいにすることにした。1mmの隙間なら上面のピカティニーレールの連続性にも問題ない。ハンドガードとアッパーフレームのスキマ調整に結論が出たので、実際にセッティングしていく。

このハンドガードは、バレルナットをハンドガード基部とハンドガード本体で挟み込む3パーツ構成になっている。組み合わせるとハンドガード基部とハンドガード本体との間にわずかな隙間ができることからわかるように、バレルナットはハンドガードの中でピッチリ挟み込まれてグラグラしない。

バレルナットはハンドガードの中でがっちり固定される。

バレルナットはハンドガードの中でガッチリ固定されているから、バレルナットを緩めに締めればハンドガードは前方に、キツく締めれば後方に、とハンドガードの前後位置はバレルナットの締め終わりの位置で決まるわけだ。

しかしバレルナットは、アウターバレルをアッパーフレームにガッチリ押さえつける役目があるのでハンドガードの前後位置調整のために勝手に緩いまま終わりにするわけにはいかない。ギッチリ最後まで締めないといかん。つまり、ぎっちり最後まで締め終わる位置を微調整する何かが必要。

LayLax F.Factory M4シリーズ アウターバレル調整シムリングセット

バレルナットの締め終わり位置を微調整するためのスペーサー。0.1mm、0.3mm、0.5mm と厚みの異なる3種類のスペーサーが3枚ずつセットになってる LayLax F.Factory M4シリーズ アウターバレル調整シムリングセットを購入。

これを挟むとアウターバレル根元の円盤状の出っ張りが分厚くなるので、結果としてバレルナットの締め込み完了位置が前方へズレる。

ハンドガード基部に位置合わせ用のアルミ棒を挿してバレルに通してアッパーフレームにセットする。まずはシムリングなしでバレルナットを締め込んでみる。バレルナットに空けられている穴から覗くと、この時点でバレルとの間に1mmくらいの隙間ができている。バレルナットをぎゅっと締めてもアウターバレルに届いてなくて押し付けられてない。

この隙間を埋めるのに1mmくらいのシムリングが必要で、そこから1mmくらいハンドガードを前方へズラしたいのでので、合計2mm分のシムリングを重ねたところにバレルナットをギュッと締めて「ハンドガードとアッパーフレームとの隙間」「テイクダウン時の開き具合」のバランスを見る。2つのバランスが納得いくまでシムを増やしたり減らしたりして調整する。最終的に 0.5mmシム3枚+0.3mmシム1枚になった。

バレルナットの前後位置調整が済んだら、ハンドガードを6本のボルトで仮固定。そして「アッパーフレームとハンドガードの隙間」と「テイクダウン時の開き具合」のバランスを最終確認。納得。

このあとも調整でハンドガードを付け外しなきゃならんので、固定ボルトは仮締めのままにしとく。

ここでロアフレームと結合して、BB弾を試射して確認。ホップ、インナーバレルとエアガンにとって重要なパーツを交換してるので、まともに飛んでくれるのかどうかドキドキ。