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MG RX-78-3 G-3ガンダム [ver. 3.0]

RX-78-3
G-3 GUNDAM
E.F.S.F. PROTOTYPE CLOSE-COMBAT MOBILE SUIT

久しぶりにガンダムのガンプラを作った。ガンプラはガンダムのプラモデルなんだからガンダムじゃないガンプラってのもおかしな感じもしないでもないけどそんなこともない。

ということでG-3ガンダム。

機動戦士ガンダムの主役ロボット「ガンダム」。TVとはストーリーが大きく異なる小説版では、物語の終盤でガンダムが撃破され、マグネットコーティングという高性能化改修された同型機が配備される。これがG-3ガンダム。その後、いろいろ設定の変遷があって、いまではTV版でも終盤に登場していたのは第3仕様のガンダムだったとかそんな感じになってる。

精巧な内部フレームを核として、ベストプロポーションと自由自在な可動ギミックを追求。止まらないガンプラの進化を体現するブランド「マスターグレード」では、何年かおきにそのときどきの技術や流行を取り入れた「ガンダム」が発売されてきた。

これは 2013年に発売された「ver.3.0」の色替えモデルで、2024年にガンダムベース限定商品として発売されたもの。

お台場に作られた実物大ガンダムの1/100モデルという位置付けの Ver.3.0。同色系での部品によって少しずつ色味が違う外装や、小さなモールドが多数配置されているのが特徴。

ver.2.0 ゆずりの変態可動域も健在。太ももを高く上げてヒザを深く曲げた片膝立ちもできるし、指は全ての関節が動くエモーションマニュピレーター(関節が抜けやすく、いちど抜けると抜けグセがついて最悪)。肩はグイッと内側へ入れ込んで腕を真上に上げられる。

地味な配色が実在風デザインと相まってかっこよさマシマシ。

これだけカッコいいガンダムが組み立てて墨入れして艶消しスプレーをプシューすれば完成する脅威のバンダイ。ここ2、3年はガンプラが転売商材化していて、欲しいものがなかなか買えない状態が続いているのが非常に残念。

さて、RX-78 ガンダムの初期型(プロトタイプガンダム、ガンダム、G-3ガンダム)揃い踏み。

左からRX-78-1, RX-78-2, RX-78-3

TV版のデザインラインに最も近い Ver.2.0ベースのプロトタイプガンダム、「かっこいい」デザインのVer.O.Y.W. のガンダム、実在感をベースにした Ver.3.0ベースの G-3ガンダム。ver. の異なるガンプラをガンダムの仕様変化っぽく見せるいい並び順だと我ながらニンマリ。

医薬部外品申請成分名の波ダッシュ問題

いやぁ、面倒くさい話ですよ。

前提知識

  • 「〜」(波ダッシュ:U+301C)は、○から○まで、のような範囲を表現するときに使用する記号です。
  • 「~」(全角チルダ:U+FF5E)は、スペイン語やポルトガル語で ñ とか ã など文字の上に乗せる発音記号の全角文字です。

厚労省が作成した成分名一覧

さて、医薬品や医薬部外品の製造販売承認申請で使用する成分名は厚労省の「FD申請 電子様式定義書」をダウンロードした中にある「成分コード(CODE106)_202406.xls」というEXCELファイルで確認することができる。

https://web.fd-shinsei.mhlw.go.jp/download/style/index.html

全角チルダが使われている

この成分名一覧のEXCELファイルで『アルキル(8〜16)グルコシド』とか『ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸』とか『安息香酸アルキル(C12〜C15)』とか名称の中に範囲を表す記号を含んでいる成分を波ダッシュで検索してもまったく該当しないという問題がある。

なんと、厚労省が作成している医薬品等新申請・審査システムのコード定義表「CODE106 成分コード」で記載されている成分名では、範囲を示す「波ダッシュ」であるべき文字が、すべて発音記号の「全角チルダ」で作成されているのだ。だから「8〜16(はち波ダッシュじゅうろく)」だと検索しても見つからず「8~16(はち全角チルダじゅうろく)」で検索すれば見つかる。これは厚労省が配布している「医薬部外品原料規格2021」のPDFファイルでも同じだ。

「〜」も「~」も見た目が同じだから画面や印刷で見るにはあまり問題にならないが、データをデータとして取り扱うようになったこの情報化社会では、見た目が同じならどっちの文字で書いてもいいじゃん、にはならない。

なぜ全角チルダ?

しかし、なぜ厚労省は医薬部外品の成分名で、範囲を表す記号に波ダッシュを使わずに発音記号の全角チルダを使ってるのだろうか。

古今東西ありとあらゆる文字という文字を全てひとつのコード体系に統合する「ユニコード」。1990年代から始まったユニコードコンソーシアムによる統合作業の初期段階において、波ダッシュは左から右に向かって「下がってから上がる」という上下逆の間違った字形で登録されてしまったのがおそらくこの問題の元凶だと思う。欧米企業が主導するユニコードコンソーシアムでは、いわゆる「中華フォント問題」に代表されるように非英語圏の文字の形状に対する感覚が極めて鈍い。波ダッシュも日本語文字(英語圏で範囲を示す記号は「–」である)だからおそらく欧米人にとっては興味の範疇外だったのだろう。ようやく波ダッシュの形状が訂正されたのは 2014年のユニコードver.7 からだ。

さて、パソコンに搭載される標準フォントは当然のようにユニコードコンソーシアムが定めた形状をもとにデザインが作られる。ユニコードコンソーシアムが波ダッシュを間違った形状で定義してしまった結果、Windows XP に代表される 2000年代初頭のパソコンにインストールされている標準フォントで波ダッシュは、画面表示も印刷も左から右に向かって「下がってから上がる」形状でデザインされてしまっていた。欧米人にとってはどうでもいいことかもしれないが、日本人にとっては極めて違和感のある。

このころ日本では主に下記の3つのどれかで対応していた

  1. ユニコードコンソーシアムが定めた文字形状に準じて波ダッシュが「下がってから上がる」形状でデザインされたフォントをなんか変だなぁと思いつつも使う。
  2. ユニコードコンソーシアムが定めた文字形状に反して波ダッシュが「上がってから下がる」形状でデザインされたフォントをインストールして使う。
  3. 本来の波ダッシュと形状がそっくりな全角チルダを使う。

1.や2.で対応していれば、パソコンやスマホに搭載されている標準フォントのデザインがいずれ訂正されれば自然と問題は解決できたのだけど、世の中の多くの人はそもそも原因がわからないのでこういう結論には辿り着けず、3.の対応をしていた人が非常に多かった。

しかも、Windows XP に標準搭載されている日本語IME(かな漢字変換)が、波ダッシュを使おうとする入力に対して積極的に全角チルダに変換して出力しようとすることも問題を増強してしまい、波ダッシュであるべき場所に全角チルダが入力されている日本語が大量に生成されてしまうこととなった。いまも、Windows 10 に標準搭載されている日本語IMEで「から」と入力するとデフォルトでは「~」(全角チルダ)が先に出てきてしまう。

「IMEパッド – 手書き」を使ってニョロっと書くと「〜」(波ダッシュ)が出てくるので、こうやって何度か波ダッシュを出していると、そのうち「から」を変換したときに「~」も「〜」も変換候補に出てくるようになる

「IMEパッド – 手書き」だと波ダッシュが出る

変換候補として両方出てくるようになるのはいいんだけど、どちらも見た目がそっくりすぎて区別がつかない。[全] と書いてあるのが全角チルダで、[環境依存] と書いてあるのが波ダッシュだ。

[全] が全角チルダ、[環境依存] が波ダッシュ

波ダッシュには [環境依存] というラベルが付いているが、これはフォントデザインが古い環境だと上下逆さまになるかもしれないという話であって、環境によって「③」が「㈫」になってしまうような文字の表す意味そのものが変わってしまう環境依存とはまったく違う。なので、範囲を表す場合は [環境依存] のラベルに恐れることなく積極的に波ダッシュを使うべきなんだけど、[環境依存] なんてラベルつけられるとどうしても使っちゃいけない文字って感じがしちゃうよな。

いまも全角チルダを使う厚労省

厚労省が作成している医薬部外品の成分名も、波ダッシュの形状が変だった時代に、見た目重視で全角チルダを使っていたのだろうか。もしかしたら Windows XPの標準IMEが「から」を変換すると全角チルダを出してくるから何も考えず全角チルダを入力してたのかもしれない。しかし、これは明らかに範囲を示す文字なのだから、本質的には波ダッシュを使わなければいけない。

波ダッシュの形状問題はとっくに解決されているのだから、できるだけ早急に本来の正しい意味を持った文字に置換すべきだけど厚労省の担当者はこのことに気づいてないのだろうか? いまもって全角チルダを使い続けている。Cosmetic-Info.jp では悩みに悩んだ挙句、厚労省が作成している成分名データとのデータ突合性を重視して全角チルダで合わせているけど、正直言って恥ずかしい。

早ければ早いほど傷は浅い。いまならシレッと書き直したってバレないよ(気づく人はこの問題を理解している人だから即応できるし)。とにかく早く書き直しちゃってくれよ>厚労省

気づかずに全角チルダを使っている

  • Windows の標準かな漢字変換プログラムが「から」を全角チルダに変換しようとする。
  • 波ダッシュが出てくるように学習させても、波ダッシュには [環境依存] というラベルが付いてしまっているので、[全] と書いてある全角チルダを選択してしまいがちである。

Windows のこの挙動が変わらない限り、今後も範囲を示す記号に間違って全角チルダが使われてしまう文書が作られ続けるのだろう。そして、ちゃんと波ダッシュで作られた文書が「検索できない!」「変な文字を使うな!」といういわれのない罪を着せられ続けるのだろう。マイクロソフトは罪だなあ。

短いM4を作ろう(6)

自分好みのM4ショーティを作る

(1) (2) (3) (4) (5) (6)

  • 東京マルイ M4A1 カービン
  • BJ Tac M4用ダストカバー 5.56マーキング (東京マルイMWS用)

コンペンセイター取り外し

銃身に取り付いているパーツを抜いたり差したりするのに、銃身よりちょっと太いコンペンセイターは邪魔になるので最初に外しておく。「逆ネジ」なので普通のネジを締める方向へ回すと外れる。フラッシュハイダーワッシャーとOリングも外す。

ハンドガード取り外し

ハンドガードリングを後ろへ引くと、上下のハンドガードがパカパカっと外せる。

フロントサイト、ガスチューブなど取り外し

フロントサイトの左側面から3ヶ所のピンを叩き出す。次に、下部にあるイモネジを外す。最後にサイドスリングアダプターの上下どちらかのピンを叩き出す。

これでフロントサイト付近のパーツはグラグラになるので、フロントサイト、サイドスリングアダプター、ガスチューブ、ハンドガード前キャップなどをまとめてアウターバレルから抜き出す。

バレル根元の分解

バレル根元の下部にあるネジを外してバレルダミーナット、ハンドガードリング、ハンドガードリングスプリングをバレルから抜き取る。バレル基部ナットはネジロックでガッチリ固定されてるので専用の引っ掛けレンチを使って外す。

BJ Tac M4用ダストカバー 5.56マーキング (東京マルイMWS用)

空薬莢が飛び出す穴にゴミが入らないように閉じておくダストカバー。ボルトが動くと押されてパカっと開く。MWS のダストカバーはロック部分の形が実銃用よりちょっと小さいので MWS 用のダストカバーを買わないといけない。

M4系ライフルは 5.56mm NATO弾用に作られているけど、後年になって銃身部を交換するだけで使える特製の大口径 7.62mm .300 AAC Blackout弾が開発された。銃身以外のパーツはそのまま使えるので便利ではあるけど、間違えやすくて危険でもある。そのためどっち用の銃身が取り付けてあるのか識別できるように「5.56」とか「300 BLK」って書いたダストカバーを取り付けておくことも多いらしい。

カバーを交換するにはダストカバーシャフトを抜かなきゃいけない。シャフトの前方側には抜け防止のEリングがハマっているので後ろ方向へ抜くならEリングを外さないといけない。しかし取り付けてある場所が狭いのでEリングプライヤーという専用工具がないと抜くのは難しい。一方で、シャフトの後方側にはEリングが付いてないので前方向へ抜くならEリングプライヤーはいらない。いらないんだけど、前方にはハンドガードがでっぱっててここにぶつかるから抜けない。まとめると、

  • シャフトを後方へ抜くなら、Eリングプライヤーが必要
  • シャフトを前方へ抜くなら、ハンドガードの分解が必要

ということになる。今回はちょうどハンドガードの分解もやってるので、前方へ引き抜いて交換することにした。

交換は簡単。Eリングの切り欠き部分を本体側に向けておけばスッと引き抜ける。このときダストカバースプリングが飛んでいかないように注意。新しいダストカバーシャフトにEリングをはめておく。スプリングは先端が折れ曲がっている方を本体側の排莢口に引っ掛けて、まっすぐの方はダストカバーを押し開くようにひねってカバーに押し当てる。間違いない向きにスプリングをセットしたら前方の穴からシャフトを通して交換完了。