月別アーカイブ: 2010年7月

金魚

 1年ほど前から金魚を飼ってる。去年の夏に子供がおばあちゃんに連れられて縁日へ行ってすくってきた金魚。要するに「金魚すくいの金魚」だ。自分が子供の頃も縁日で金魚すくいしたが、すくった金魚が長生きしたためしがない。飼い方が下手だったんだと思う。ていうか世話らしい世話をした記憶もない。さてこの金魚たちも初めは子供たちが楽しそうに世話をしていたが、すぐに飽きて放置プレー。さすが我が子とでもいうのか子供って残酷だわ。そこでお父さんの出番というわけだ。あいかわらず動物を飼うのは嫌いだが、触らずに済むというかむやみに触ってはいけない金魚の世話くらい大人になった今ならできそうな気がする。

 金魚すくいの金魚は取り扱いが雑なので病気になっている可能性が高いらしい。ふーん。だから水槽で飼う前に、バケツで絶食塩水療養をやったりするらしいが、やらなかった・・・・。そのせいかどうか最初4尾いた金魚がすぐに2尾死んでしまった。ごめんよ、金魚。でも残りの2尾は初期の試練を乗り越えてくれた。観賞魚の飼育道具を製造しているメーカーのホームページで金魚の飼い方を勉強して今のところ生き残った2尾は順調に育っている。ていうかデカイ。金魚ってこんなにでかくなるんだ・・・・。いったいどこまでデカくなるんだろう。

  • 水槽は大きい方がいい。小さいと水が汚れるのが早い。
  • 底砂と酸素供給のブクブクとろ過器で水槽完成。
  • 2週間に1回のペースで水槽の水を半分交換する。
  • 2ヶ月に1回(水交換と別)のタイミングでろ過器のフィルタを交換する。

 ブクブクとろ過器が一体になった「水作エイト」っていう商品が評判がいい。ブクブクは小型ポンプで空気を送り込むんだけどこの小型ポンプの振動音がうるさい。硬いものの上に置いておくと比較的静かなんだが水槽の近くにそういう場所がないしと困っていたらいい方法を発見。鴨居から凧糸を使ってポンプを吊るす。これでかなり静かになった。

水槽レイアウト

 水作エイトはブクブクしながら内蔵のスポンジ状のフィルタを使ってろ過もしてくれる。このフィルタは使っているうちに汚れてくるので2ヶ月に1回くらいのペースで交換。交換直後よりもフィルタの中に汚れを分解するバクテリアが定着する見た目がちょっと汚れたくらいの状態が一番ろ過性能が高いらしい。だから水の交換とフィルタの交換を同時にやってしまうと水質変化が大きくなって金魚にはよろしくないとのこと。ふーん。そこで毎月第1第3土曜日を水槽の水交換の日に、2ヶ月おきの第2土曜日をフィルタ交換の日としている。今のところこのローテーションでうまいこと続いている。最近は金魚が大きくなってきたので水槽の水が汚れるのが早くなってきたような気がするのでこれ以上大きくなってきたら毎週水交換したほうがいいのかなあ。

日本沈没2006>>2012

2006年版「日本沈没」が、原作や1973年版の日本沈没にハマってた我が身にとってはちょっと残念なデキだったので消化不良。うーん「海猿」ってタイトルにしておいてくれればよかったのに、と思うことしきり。返却ついでにツタヤでウロウロしてたら「2012」というDVDを見つけた。なにやら2010年上半期レンタルヒット作らしい。パッケージを見るとなんと「世界沈没」。さすがハリウッド。沈めるものが違うぜ。世界中がドッカンボッカンめちゃくちゃになって宇宙にでも脱出するんだろうか。母なる大地を失った地球人は地球人としてのアイデンティティをどこに求めたらいいのか。国家観、民族観、宗教観はどのように折り合わせていくのか。みんなニュータイプに覚醒しちゃうのか?!もうドキドキ、ワクワク。

見終わった感想

もう、どうでもいいです・・・・・想像してたのとは別次元の映画でした。

世界規模のマントル大移動が起きて世界のほとんどが2年後に沈没することが判明し、主要国の首脳たちは極秘で種の保存計画を進めることになった。そのことをたまたま知ってしまった売れない作家が、家族を守るために大奮闘。大地震の中を家族を乗せて車で大激走。地割れを飛び越え、火山の噴石を避けまくり、倒れてきた高速道路の下を間一髪でくぐり抜ける。そしてセスナ機を手に入れて地割れと追いかけっこしながら離陸。倒れてくる高層ビルの横をギリギリですり抜けていくっ!! 思わず「インディージョーンズかよ!」と突っ込みを入れてしまった。アドベンチャー映画だったのか、これ。とにかく地割れや噴石や洪水や火災がこれでもかこれでもかと都合よく襲ってきて、そのことごとくを間一髪でこれまた都合よくすり抜けていく主人公一家。ところどころに家族との別れなど「ほれ、ここで泣いておけ」みたいな指示が画面に映るんだけど泣けない。この展開で泣けと言われても無理だってば、ムリ。でもって偶然知り合った変なジイさんから極秘計画が進められている場所を印した秘密の地図をゲットする。秘密の地図を変なジイさんからゲットって・・・。ファンタジー映画だったのか、これ。なんと極秘計画は中国の山奥で進められていた。そこへ行けば自分たちも助かるかもしれない、しかし中国までどうやって行くんだ?ここで主人公一家は偶然にも何とジェット機を手に入れる。「ワラシベ長者かよ」と突っ込みを入れてしまった。ところが中国へ行く途中で給油のためにハワイに立ち寄ろうとしたら、ハワイは壊滅。そりゃ火山島だしな。あわや燃料切れで太平洋に墜落か?!と思ったら大陸大移動で中国の山奥がこんな近くまで来てました。ってヲイヲイ、どんだけ動いたんだよアジア大陸。そんなに動いちゃっても中国の山奥で進められている極秘計画の基地はビクともしてない。すごいぞチャイナクオリティ。

しかもこの映画158分もある。ここまでのジェットコースター展開でようやく前半終了って感じ。もうあとの展開なんてどうでもよくなった。あとは画面を見ながらひたすら時間が過ぎていくのを待ってただけ。なんかあんなことやこんなことやそんなことが起きたけど、もうどうでもいいや。説明する気力もない。でもここまで見ちゃったんだからとにかくオチだけは知っておきたい。早くオチろ、オチろ。で、待った挙げ句のオチがそれかよ。あ、ダメだ、ゴメン、オレには理解できない。人生において最も無意味な2時間40分を過ごしてしまった。

これ見ちゃったら昨日見た2006年版「日本沈没」がすばらしい映画に思えてきた。ひどいこと言ってごめんよ、2006年版日本沈没。海猿みたいだったけど、ちゃんとドラマになってたもんな。クサナギ君の淡白さは、藤岡弘の熱い漢魂と比べるとちょっと物足りないけど、柴崎コウのひょろっこい体でハイパーレスキュー隊員っていう設定にもかなりムリを感じたけど、そんなことはもうどうでもいいや。いい映画だったよ2006年版「日本沈没」。ま、タイトルが「海猿」だったらもっとよかったけどな。

あーっ、もう、このままではおさまりがつかん。とりあえず明日は1973年版「日本沈没」を見よう。この連休の夜を無駄に過ごしてしまったことを忘れるためにも、丹波哲郎と二谷英明と藤岡弘に熱く語ってもらおうぞ、島国日本国民にとって国土を失うということが何を意味するのかを!!

日本沈没1973>日本沈没2006

小説/映画「日本沈没」が好き。もともとは10年くらい前にレンタルビデオで映画版を見たのがきっかけ。日本が沈没するなんてありえないシチュエーションも東大名誉教授「竹内均」御大自らご出演のプレートテクトニクス解説と2年間かけて沈んでいくという時間感覚で笑えない程度の真実味は与えてくれる。

国土を失い流浪の民になったとき島国日本国民のアイデンティティはどうなってしまうのか苦悩する山本総理を演じる丹波哲郎の涙があまりにカッコよくて、二谷英明が率いる科学者チームの日夜問わずの働きや、計画に関わってしまった民間人の藤岡弘の漢魂にも熱くなる。あまりに衝撃的だったのでその後小説を買って読んだ。あー、もう日本沈没だけでご飯三杯食える。

そして今ごろになって2006年にリメイクされた映画「日本沈没」を見た。今までずっと何となくイヤな予感がしてちょっと遠慮してた。でも食わず嫌いはよくないんじゃないだろか。

見終わった感想

うーん、ちょっと小さくて軽くなっちゃったかな。日本沈没という未曾有の大災害に立ち向かう人々の群像劇だった1973版に対して2006版はクサナギ君と柴崎のこじんまりしたただのラブストーリーになってた。悪くはないと思ったけどこの程度のスケールなら「日本沈没」じゃなくて「海猿」でやってくれよ、と思った。そしてなにより残念だったのは災害の描き方が軽いってこと。圧倒的に軽い。CGを使って大都市が崩れる様子を描いているんだけど、軽い、軽すぎる。なんか水がバシャバシャ流れてきて、ビルがパラパラっと崩れて、はぁそれで?って感じ。40年前の模型を駆使した特撮シーンの足下にもおよばないなんてガッカリ。

しかもオチにもビックリ。もう5年も前の映画だからネタバレしてもOKだと思うから書くけど。クサナギ君の命をかけた活躍によって日本沈没が回避されるって・・・え?沈没しないの?! いくらラブストーリーだからってこのオチはないんじゃないの? しかも秘密兵器「N2爆弾」って、エヴァかよ。国民にとって国土を失うということは何を意味するのか。日本人というアイデンティティはどうなってしまうのか。そんなことを真剣に考えさせてくれる日本沈没が・・・たった1人の若者の活躍で沈没しないなんて・・・いやああぁぁぁぁっ!!!! 日本が沈没しない日本沈没なんて日本沈没じゃない!

海猿っていうタイトルにしておいてくれればオレも楽しめたのにな。