Password Assistant日本語化

 MacOSに内蔵されているパスワードアシスタント機能を呼び出すだけという単純かつ便利な「Password Assistant」というソフトを紹介した。これ言語モードが英語の状態で起動されるのでアシスタント画面が英語になっている。

 画像をクリックすると拡大表示で見れます。左が英語モード、右が日本語モード。まあ対した機能があるわけじゃないから英語でもまったく問題ないんだけど、日本語モードで起動したいなあと思ったのでちょっといじった。腕に自信がある人は本家サイトでソースコードが配布されているからそれをいじって日本語版をビルドしてもいいんだろうけど、日本語モードにすることくらいならそんな面倒なことしなくてもできる。

 まず「Password Assistant」を右クリックして「パケージの内容を表示」を選択する。これでソフトの中味を見ることができる。[Contents]フォルダを開いて[Resources]フォルダを開くと、そこに[English.lproj]というフォルダがある。このフォルダを右クリックして[複製]する。で、複製したフォルダの名前を[Japanese.lproj]に変更する。あとはフォルダを閉じてMacを再起動すればOK。lprojフォルダはソフトのメニューやボタンなどの画面表示に関する部分を各言語ごとに用意する機能で、Password Assistantの場合ここに英語モード用の設定フォルダしかないので英語モードで起動している。ここでJapanese.lprojという日本語モード用の設定フォルダを作ればOSがJapaneseモードになのでこのソフトもJapanese.lprojを優先使用してくれる。本来ならJapanese.lprojフォルダの中にある各種設定ファイル類を日本語表示に書き換えないと意味ないのだけど、なにしろPassword AssistantはOS内蔵のパスワードアシスタント機能を呼び出すだけというソフトなので、ソフトそのものにはウインドウやボタンなどが存在しないので内部を日本語用に書き換える手間もいらない。Japanese.lprojフォルダを利用して日本語モードで起動しているという状態にさえ作ればOSに内蔵されているパスワードアシスタントも日本語モードで起動してくれるというわけ。

高分子ポリマー

 原発から漏れ続けている水を止めるために穴に『高分子ポリマー』を注入するって・・・・・高分子ポリマー・・・・・高分子ポリマー・・・・・ちょっと待て、低分子化合物が多数連結した高分子化合物をポリマーって言うんだよ。ポリマーはもともと高分子なんだよ(集合記号で書くと[高分子⊃ポリマー])。

 「高分子ポリマー」という表現で「高分子」は修飾語だ。係り受けをわかりやすく表現すると「高分子なポリマー」だ。でも「低分子なポリマー」なんてのはそもそも存在しない(好意的に考えてもオリゴマーだ)。ポリマーはもとより高分子なんだから「高分子ポリマー」ってのは無駄に修飾語がついているだけで何の説明にもなってない。つまり「高分子」っていう修飾語を付けたところで「ポリマー」からいっこうに詳しくはなってない。

 まがりなりにも大学で高分子合成を専門にしてたからこの状況で使う高分子っていえば何なのかくらいある程度は想像できるけど一般には「大量の水を吸収してゼリー状に膨らむ高分子化合物」とか「おむつなどにも使われている超高吸水性ポリマー」とか言わないととダメなんじゃないのか。「高分子ポリマー」と言っても♪川沿いリバーサイド〜(by 井上陽水)状態。何食べたい?って聞かれて「和風な和食」って答えてるようなもん。「一番最後」「悪い悪党」「高層タワーマンション」「ウマい吉牛」。え?吉牛=ウマいから。まあこのクソ忙しい時に、と思わないわけではないけど、でも高分子ポリマーって言ってもね、何の説明になってないと思うぞ。>偉い人&NHK

[追加]

 NHKニュースでキャスターが「高分子ポリマーとは何なのか。こちらに同じモノを用意しました」と言って画面には『高分子ポリマーとは』という字幕。キャスターが高吸水性高分子が入ったビーカーに水を入れると高分子が即座に水を吸収してゼリー状に膨れ上がりビーカーを逆さまにしても落ちてこないようになった。しかし「高分子」「ポリマー」ってそれだけじゃなくてストッキングのナイロン-66もソフトコンタクトのポリHEMAもペットボトルのポリエチレンテレフタレートもビニール袋のポリエチレンも食物繊維のセルロースもガンプラのポリスチレンもキャンディiMacのポリカーボネートもみーんなみーんな高分子だしポリマーだ。高吸水性高分子だけが高分子ポリマーなわけじゃない。これは『和食とは』と言って『お蕎麦』を詳細に説明されている感じと言ったらわかってもらえるだろうか。そりゃ蕎麦も和食だとは思うけど・・・・っていう驚異的な違和感。

夜はもっと明るくてもいいんじゃないか?

 電力不足の影響で近所の居酒屋もコンビニも商店街のアーケードも明かりを消して街が暗い。看板の明かりが消えた暗い街だとちょっと一杯飲んで帰るって感じになれない。テレビや新聞では首都圏の飲食店は大打撃を受けてるという。これで失業が増えたらわやだ。みんなでお金を稼いでお金を使って経済活動を続けないと助けられるものも助けられなくなる。

 ふと思ったんだけど夜間の電力には余裕があるよね。Yahoo!のトップページにある電力消費状況のグラフを見ると夜はかなり余っている。だけど商店街は暗くてしんみりしている。アニメに出てきそうな超巨大蓄電池があるわけじゃないから余った電気は使われないまま消えてしまうんだよね。これ、すげーもったいないんじゃないか? 無駄に電気を使えなんて言わないけど、余った電気は貯めておけないんだから停電しないギリギリまで使える電気はきっちり使って経済活動をするのが理想的なのだと思う。少なくとも夜の商店街を見ていると過度な節電をして暗い雰囲気を作ってしまい必要以上に経済を萎縮させている気がする。だからといってみんなが夜間電力を今まで通り使い始めたらやっぱり停電しちゃうのかなぁ。だったら電力不足を予測して「何時から何時まで○○地区で停電」という計画停電だけじゃなく、電力余剰を予測して「何時から何時まで○○地区は節電不要」みたいな電気を無駄に余らせない「計画節電」も実施したらいいじゃないだろか。

 業務時間を昼夜逆転させて夜間の余剰電力でバリバリ仕事して昼間は業務を停止することが可能な会社があるんじゃないかとか、「今夜の八王子は通電だから八王子で飲もうか」とか、そうやって限りある電力を効果的に使い切る工夫もしないと24時間節電、節電だけではこの長丁場はもたない気がする・・・・・なんてこと言ってられるのも冷房が必要になる7月までかもしれないけど。