勧誘電話

生命保険とか金融取引とか電話で勧誘がくる。中にはまともな話もあるのかもしれないがほとんどは詐欺とか詐欺まがいだろうから聞く耳持たずに電話を切る。君子危うきに近寄らず。必要なものなら自分から情報を調べて自分から行動するから。

自宅を事務所にして会社を経営してるから、そっち向けの電話も来るんで面倒くさい。金融商品だの保険だの広告出稿だの経営アドバイスだのSEO(検索エンジン最適化)だの学習塾フランチャイズだのと。はぁぁぁぁぁ・・・・いらねえよ。必要だと思ったら自分で調べるから。だいたいその手の業者は電話で聞いたことない社名で「私、○○○の○○と申します。久光社長はいらっしゃいますか?」とか言う。久光社長?だれそれ、どこにいるの?久光社長などと呼ばれるなんて滅多にない。たいていの人は「久光さんいますかぁ?」だろ。とりあえず心の中で

「さんをつけろよ デコ助野郎!!」

あ、最近はこのネタを知らない人が増えてるみたいで・・・・大友克洋の名作SF漫画「AKIRA」の劇場版で、主人公の金田がかつて弟分だった鉄雄から「金田ぁぁ!」と呼び捨てされ即座に「さんをつけろよ デコ助野郎!!」と返すシーンがある。台詞の応酬があまりに秀逸だったので、誰かの名前をさん付けしなかったときにジョークとしてこの台詞が使われるようになったんだ。

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しかし、1988年公開。あれからもう30年近くになるんだな・・・・遠い目。そりゃ知らない人が多くもなるわ。昔は誰かがさんを付け忘れたときに「さんをつけろよ デコ助野郎」と言えば場がなごんだもんだが、いまじゃ解説つけとかないとかえって険悪な雰囲気になっちゃう。

「寒い時代だと思わんか?」

あ、これは名作アニメ機動戦士ガンダム劇場版で、命からがら逃げのびて来た少年兵と民間人だけの主人公たちに対してたった一隻の戦艦を護衛につけるだけで地球への帰還を命じざるをえなかったワッケイン司令が「ジオンとの戦いがまだまだ困難を極めるというときに、我々は、素人まで動員していく・・・ 寒い時代だと思わんか?」って言ったのね。

話がそれた。

業者「久光社長」
オレ「さんをつけろよ デコ助野郎!!」

って話だった・・・じゃなかった。勧誘電話の話だった。ま、とにかく中小企業の社長さんを相手にアレやコレの勧誘電話がいろいろかかってくる。断ってもしつこい電話はしつこい。んでここ数年は相手がこっちのことをよくわかってないことを利用して断る方法を身につけた。勧誘の電話はたいてい何かの名簿から電話かけてきてる。ウチの会社はIT企業であり、化粧品技術コンサルであり、音楽教室経営であるんだが、たいていの場合どれかの属性で名簿を持ってる。そこで、

IT企業の経営者だと思って電話かけてきてると思ったら「何の名簿をみて電話かけてきてるのか知りませんが、ウチは小さなピアノ教室です。ITっぽい仕事もちょっぴりやってますけど私のお小遣い程度です」

ピアノ教室の経営者だと思って電話かけてきてると思ったら「何の名簿をみて電話かけてきてるのか知りませんが、ウチはIT企業です。ピアノ教室もやってますが妻が個人的にお小遣い稼ぎ程度にやってるものです」

なにかの企業経営者だと思って電話かけてきてると思ったら「何の名簿をみて電話かけてきてるのか知りませんが、私はいくつかの学校で非常勤講師とか化粧品会社の技術顧問とかやってる個人事務所です」

どれもウソじゃないって言えばウソじゃない。こんなテキトーな受け答えで勧誘を断ってるうちに、業者間で出回ってる名簿情報がグジャグジャになるんじゃないだろうか。「IT企業経営者」の名簿からは「なんだよ、違うじゃねえか」と削除され、「学習塾経営者」の名簿からは「なんだよ、違うじゃねえか」と削除され、「中小企業経営者」の名簿からは「なんだよ、違うじゃねえか」と削除され・・・・たかどうか定かじゃないけど、ここ1、2年は以前と比べてかなり勧誘電話が減った。

化粧品業界を中心に活躍してる知人の行政書士が、SEOだのマーケだの広告出せだの最近くだらない勧誘の電話が多くて困るぜっていうことをブログで書いてた。うーん大変ですね。ウチは何屋だかよくわかんない会社なのでそれを逆手にとって勧誘電話は適当にあしらってるよ。あしらい方があまりに適当だったせいか、業者間で流通してる名簿から名前が消えたかもしれない。

とか書くと、また勧誘電話きちゃうかなぁ。それはイヤだなあ。

こだちオープニングコンサート

5月にオープンした音楽教室/音楽ホール「こだち」

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まずは、ピアノ教室とコーラス教室を立ち上げて生徒募集開始。十数年前に自宅の教室を立ち上げたときも最初は生徒2人だったから、まあ今回もゆっくりやるわ。

ぼちぼち生徒募集をしつつ、そもそも教室のことを知ってもらうためにもコンサートを開いてご近所の方々に来ていただくことにしましたよ。ウチのカミさんと、カミさんの高校時代からの友人、声楽・コーラス教室を担当してくれている先生の3人で「こだちオープニングコンサート」を開催。

ホールは40名収容可能のつもりで設計してるんだけど、実際の座席間隔とか、入退場の人の流れとか、休憩中のトイレの混み具合とかいろいろと実際にやってみないとわからないことも多いから定員の半分、20名くらいのお客さまに来ていただいて問題点を洗い出すのも目的になってる。というのに・・・・ふたを開けたら37名のお客さま。ヲイヲイ、カミさん、カミさんよ、どうしてこうなるの?

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オカムラのスタッキングチェアを全部出して40席確保。ステージ部は奥行き3.5mをとってからイス同士をジョイントでつないで横7席で6列。おっ結構大丈夫じゃん、壁厚が思ってたより数cm厚かったから、設計図で予想していたより心持ち狭くなったけど問題ない範囲に収まってよかった。

いきなり最大仕様でのコンサート開催ってことになってしまい、問題噴出、お客さま激怒、こだち壊滅・・・なんてことにならないか心配だったけど、大きな問題なく終わった。それもこれも、2階に住んでる義理の両親が事前に掃除してくれたり受付テーブルにクロスをかけてくれたりしてたし、なにより手伝いに来てくれたカミさんの友人2人の手際がよくてよくて。カミさんも含めてみんなコンサートをやるときはお互いに手伝いに行く間柄なので息もあってるし、パッパパッパと気がついてサクサクっと手当てしてくれる。プロがいてくれて助かったわ。

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手伝いに来てくれたカミさんの友人のうちひとりは途中でカミさんとピアノ連弾、もうひとりの友人は譜めくり担当。

最後は、声楽・コーラス教室を担当してもらっている先生の歌。

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歌っていいねえ。ウチはカミさんも子どもたちもピアノなので、正直言ってピアノの音は聞き飽きてるといえば聞き飽きてる。声楽系のコンサートは新鮮でいいわ。今風に言えば美しすぎる声楽家ってとこか。

今回はオープニングコンサートなので全体で1時間のミニコンサートだったけど、疲れた、疲れた。でも、最大仕様で大きな問題なくコンサートができたので自信をもって貸しホール営業できる。みなさま、横須賀・横浜でのサロンコンサート、音楽サークル活動、会議には「こだち」をご利用くださいね。

http://codachi.oppama.jp/

NUCにESXi5.5をインストール

今日は自分用のメモ(ここに書いておけばネットにつながればどこにいても見れるから)なので気にしないでくれ。

いちおう何の話なのか書いておくと、インテル社が提唱している超小型パソコン規格「NUC」(Next Unit of Computing の略)ってのがあって、NUC 規格の組み立てパソコンキットも出てる。組み立てといっても適当なメモリーと SSD 挿させば完成のお手軽キット。小さくて静かで省電力で非常に便利。↓コレ

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これを2台買って Windows Web Server 2008 と Windows Web Server 2008 R2 をインストールして使ってる。近々3台目が必要になったんだが、いくら小さいとはいえこのまま何台も増え続けるとジャマになるし電気代ももったいない気がしてきた。

そこで「仮想化」

普通は1台のパソコンに1つの OS をインストールして、その OS の上でいろんなソフトが動作する。↓こんな感じ

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ところが仮想化技術を使うと、1台のコンピュータをあたかも複数台のコンピュータであるかのように論理的に分割して、複数の OS を同時に動作させることができる。↓こんな感じ

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物理的には1台しか存在しないパソコンを仮想化技術が OS とパソコンの間に入って適当に交通整理してくれることで複数のパソコンが存在してるかのように見せかけることができる。

高性能とはいえない NUC でも自宅で動かす Web サーバ(IIS+PHP+MySQL)程度ならありあまるほどの性能がある。だったら仮想化技術を使って1台の NUC パソコンの中に仮想サーバを何台も作っちゃおう。そうすりゃサーバを増やすたびにパソコンを買い足さなくていいから安上がりだし、場所もとらないし、電気代もそれほど増えないし、いいじゃん。

仮想化技術には VMWare の ESXi を使うことにした。何十台もの仮想サーバを一括管理できたり仮想サーバのバックアップができたりある物理パソコン内にある仮想サーバを別の物理パソコン内の仮想サーバとして移動させるとか便利な機能が必要なら有償版だけど、ESXi だけならなんと無償。タダよ、タダ。うれしい。

てことで、NUC に ESXi を入れて複数の仮想マシンを立ち上げたので、忘れないように手順を書いておく。あとでもう一回やらなきゃいけなくなったときにすぐできるようにね。

NUC に ESXi をインストールして仮想マシンをいっぱい作るぞ

使った NUC はこれ

  • 本体:BOXDC3217IYE (Core i3-3217U, 1.80GHz)
  • メモリー:16GB (CFD販売 DDR3 SO-DIMM PC3-12800 CL11 8GB×2枚)
  • SSD:480GB (Crucial M500 mSATA 内蔵型 SATA6Gbps)

ESXi のインストール準備

  1. VMWare 社のサイトでユーザ登録してログイン。
  2. VMware vSphere Hypervisor 5.5 ダウンロード センターから ESXi インストールイメージ “ESXi 5.5 Update 1 ISO image (Includes VMware Tools)” をダウンロード。その際にライセンスキーも提供されるのでメモっとく。
  3. インストーラには NUC の LAN ポートを制御するドライバが入ってないので次の手順で対応ドライバをインストーラに組み込んでおく改造をする。
  4. http://www.v-front.de/p/esxi-customizer.html から “ESXi-Customizer” をダウンロードして適当な場所に展開。
  5. http://www.virten.net/2013/09/esxi-5-x-installation-on-intel-nuc-fails-with-no-network-adapters/ から対応するドライバをダウンロード。
  6. ESXi-Customizer.cmd を起動して、インストーラの ISO ファイルを指定、ドライバの vib ファイルを指定、カスタム ISO の出力先を指定、最後に[Run!]。
  7. できあがったカスタム ISO ファイルを CD-R に焼いたらインストール CD の完成。

ESXi のインストールと設定

  1. NUC に外付け DVD ドライブを付けてインストール CD から起動させる (起動中のプロンプトで F10 キーを押し、[Boot] メニューを開いてインストール用のドライブを選択する) と ESXi のインストール準備が始まる。準備にちょっと時間かかる。
  2. Welcome to the VMWare ESXi 5.5.0 Installation 画面が表示されたら Enter キーを押す。
  3. End User License Agreement (使用許諾契約書) が表示されたら F11 キーを押す。
  4. Select a Disk to Install or Upgrade 画面が表示されたらインストール先ドライブを選んで Enter。
  5. Please select a keyboard layout 画面でキーボードレイアウト [Japanese] を選んで Enter。
  6. Enter a root password 画面で root アカウントのパスワードを設定して Enter。
  7. Scanning system… が表示されてシステム情報の収集が行なわれるのでちょっと待つ。
  8. Confirm Install 画面でインストール内容が表示されるので問題なければ F11 押してインストール開始
  9. インストールが終わるまでコーヒーでも淹れてしばらく待つ
  10. Installation Complete 画面がでたら Enter 押して再起動
  11. ESXi の起動画面が出たら F2 を押してインストール中に設定した root アカウントでログイン
  12. System Customization 画面で [Configure Management Network] > [IP Configuration] を開いて [Set static IP address and network configuration] のところでスペースキーを押して○印を付けて固定 IP に設定。下の欄に適切な IP アドレス情報を設定したら Enter。
  13. Esc を押して、設定を適用するかどうか聞いてきたら Y を押して設定を保存。

vSphere Client のインストールと設定

ESXi はパソコンと複数 OS の間を仲介するだけの仕組みなので画面上にはごく基本的な設定画面しかない。ESXi のインストールが終わったら NUC にはキーボードもマウスもディスプレイも不要なので外しておく。ほとんどの作業は同じ LAN 上にある別の Windows パソコンにESXi 管理ソフト vSphere Cliant をインストールして、ここからネットワーク越しに行なう。ということで NUC と同じ LAN 上に管理用の Windows パソコンを1台用意。

  1. VMware vSphere Hypervisor 5.5 ダウンロード センターから VMware vSphere Client 5.5 Update 1 をダウンロード。ダウンロードしたファイルを実行するとウィザードが起動するから指示どおりに [OK] とか [次へ] とかクリックしてれば vSphere Client のインストール完了。
  2. vSphere Client を起動。ESXi サーバーの IP アドレスを入力して root アカウントでログイン。SSL証明書に関する警告が出るけどとりあえず無視。
  3. vSphere Client のホーム画面で [インベントリ] をクリック。 右ペインの上の [構成] タブ > [ソフトウェア] > [ライセンス機能] > 画面右上の [編集…] をクリック
  4. ライセンスの割り当て画面で [このホストに新規のライセンスを割り当てる] を選んで [キーを入力…] からライセンスキーを入力。

仮想マシンの作成

さて、いよいよ NUC 内に仮想マシンを作るぜ

  1. インベントリ画面の左ペインから物理パソコンを右クリックして [新規仮想マシン…] を選択して、新規仮想マシンの作成ウィザードを出す。
  2. [構成]画面で物理的に1つしかない CPU やメモリをどう割り振るかの挙動を決められるらしいけど、よくわかんないし [標準] で [次へ]
  3. [名前と場所]画面で仮想マシンに名前をつけて [次へ]
  4. [ストレージ]画面で仮想マシンを保管する場所を決める。
  5. [ゲストOS]画面で仮想マシンにインストール予定の OS を選ぶ。
  6. [ネットワーク]画面で仮想マシンに搭載する仮想 LAN ポートの数を決める。設定は VM Network – E1000 – パワーオン時に接続で [次へ]。
  7. [ディスクの作成]画面で仮想マシンの内蔵ストレージ容量と保存方法を決める。容量はマシンごとに必要な量を決めればいい。今回は 60GB (C:ドライブ40GB、D:ドライブ20GBの予定)。保存方法には3つあって一長一短。今回はシックプロビジョニング (EagerZeroed)で [次へ]。
  8. 確認画面で [終了] クリックすると仮想マシンの作成が始まる。
  9. 完了するとインベントリ画面の左ペインにある物理パソコンの下位に仮想マシンがリストされる。

仮想マシンに OS をインストール

  1. インベントリ画面の左ペインから作成した仮想マシンを右クリックして[設定の編集…]を選択
  2. [ハードウエア]タブ > [CD/DVDドライブ1] を選択
  3. デバイス タイプは vSphere Client の管理用パソコンの DVD ドライブをネットワーク越しに使うんで、[クライアント デバイス]
  4. モードはとりあえず パススルー IDE で。後でダメなら [エミュレート IDE] に設定。
  5. クライアント マシンの DVD ドライブに Windows Web Server 2008 のインストール DVD を入れておく。
  6. 仮想マシンを右クリックして [電源] > [パワーオン] または仮想マシンを選択して右ペインの [はじめに] タブから [仮想マシンのパワーオン]。
  7. 右ペインの [コンソール] タブをクリックすると仮想マシンの画面が表示される。
  8. ツールバーの DVD アイコンをクリックして [CD/DVD ドライブ1] > [D:に接続] を選択。ここで接続に失敗するときは仮想マシンの電源をパワーオフしてから3.のモードを変えて再チャレンジ
  9. DVD への接続に時間がかかってインストール DVD からの起動に失敗した場合、 左ペインの仮想マシンを右クリックして、[ゲスト] > [Ctrl+Alt+Deleteの送信] を選択して、仮想マシンを再起動。
  10. クライアントの DVD ドライブに接続してブートに成功すれば Windows のインストールが始まるので、あとはフツーに Windows のインストールを行なう。
  11. インストール作業中のマウス動作は遅いが、この後の VMWare Tools のインストールで解消されるので今はガマン、ガマン。
  12. OS のインストールが終了して立ち上がったらインベントリ画面の右ペインから仮想マシンを右クリックして、[ゲスト] > [VMWare Tools のインストール/アップグレード] を選択。確認画面で[OK]。VMWare Tools のインストールを実行。
  13. VMWare Tools のインストール方法を聞かれるので [標準] で、インストールが終わったら [完了]。再起動を求められるので [OK]して仮想マシンを再起動。
  14. あとは普通の OS のセットアップと同じ

完成

各仮想マシンの操作は管理用の Windows パソコンにインストールした vSphere Client のコンソールからできるけど、インストールした OS が Windows ならリモートデスクトップ機能を ON にして直接遠隔操作できるようにしてもいい。今回は Mac にマイクロソフト社の Remote Desktop Connection をインストールして、NUC に構築した3台の仮想マシンに接続してみたよ。

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Mac の画面上に Windows Server のデスクトップが3つ並んでて、普通に OS の画面操作をするのと同じに操作できる。3つとも1台の NUC マシン上で動いているが、そうとわかっていても3台の Windows Server マシンがあるようにしか思えないところが仮想化のすごいところ。