短いM4を作ろう(7)

M4ショーティとかARピストルとか呼ばれるコンパクトライフルが好き。

  • 東京マルイ M4A1 カービン
  • 5KU アルミCNC ライトウェイト アウターバレル 7インチ for TM GBB M4 MWS
  • G&P CNC バレルコレット TM GBB M4

バレル取り外し

バレル内部にあるチャンバー側のホップレバーとアッパーフレーム側のホップレバーの引っ掛かりをなくすためにホップダイヤルを前方へ回してホップレバーを完全にゆるめる。

バレルはアッパーフレームにガッチリはまっているので、引き抜くのが難しかったらバレルの先の方を軽〜くコンコンするとゆるんで抜きやすくなる。ちょっと揺らしながらまっすぐ抜く。

アウターバレルの中に刺さっているインナーバレルを後方へ引き抜く。

ORGA LEX05バレル 内径6.05mm マルイ M4MWS用 160mm(6.3~7.5inch)

今回は4インチハンドガードの前方に M4A1 カービン付属のフロントサイトを流用する計画。4インチハンドガードとフロントサイトの長さを合計するとバレル長は7インチがちょうど良さそう。バレル長が7インチということはインナーバレルは 160mm 前後がいい。

M4A1 カービンに入っているインナーバレルは長さ250mm。これを160mmのものに交換する。買ったのは ORGA LEX05バレル 内径6.05mm マルイ M4MWS用 160mm(6.3~7.5inch)。

チャンバーやOリングなど細かいパーツは純正パーツを移設するのが無難だけど、せっかくの機会なのでこれらも全部新調することにする。

前端近くのミゾにOリング(内径6mm、太さ1mm)をはめる。後端付近にも同じOリングをつけるがこっちはミゾよりも内側に置いておく(後端近くのミゾはクッションゴムチューブをはめるミゾ)。

Maple Leaf MACARON DECEPTICONS ホップアップパッキン for GBB 50°

クッションゴムチューブはネットで評判のいい Maple Leaf MACARON DECEPTICONS ホップアップパッキン for GBB 50° を使うことに。ゴムの硬さは純正パーツと同等の50°、ゴムがBB弾に接触する出っ張り部分の形状は精度重視のディセプティコン。

Maple Leaf のクッションゴムチューブには形状を安定化させるためと思われる金属リングが付属しているのでゴムチューブ後端のミゾにはめておく。

クッションゴムチューブの内部には縦方向にのびる出っ張りがあるので、これをインナーバレル下部にある縦方向のミゾに合わせて差し込む。クッションゴムチュブ前端にある円周方向のでっぱりをインナーバレル後端に近いところにある円周方向のミゾにハマるところまで差し込む。縦横のミゾにぴったりはめればいい。

LayLax 東京マルイ リアルガスブローバックM4A1 MWS カスタムチャンバー

Oリングを外すとパカっと2つに分かれるモナカ構造。

Guns Modify 押しゴムセット 60°

とりあえず形や硬さが異なるいろいろなものがセットになってる Guns Modify の押しゴムセットを買ってきて、適当な押しゴムを選んでホップレバーの下にセットする。しかしこんな小さなゴムで 1,260円とは。大量に売れるモノじゃないから高くなるのは当然とは言え、エアガン関係のパーツはどれも高いなあ。

右側のチャンバーカバーには長方形の穴があいていて、ここにクッションゴムチューブの側面にある長方形のでっぱりをはめる。左側のチャンバーカバーをかぶせて、付属のOリングでチャンバーを閉じる。

最後に、インナーバレルの後端近くにはめてあったOリングをチャンバーへぴったり寄せてスキマをふさぐ。

5KU アルミCNC ライトウェイト アウターバレル 7インチ for TM GBB M4 MWS

M4A1カービンに付属しているフロントサイトはアウターバレルにあるミゾにピンを通して固定するタイプ。これを流用するので、フロントサイト固定用のミゾ付き7インチアウターバレルを探す。条件にあうのが 5KU アルミCNC ライトウェイト アウターバレル 7インチ for TM GBB M4 MWS。

フロントサイト固定用ピンを入れるミゾが付いた7インチアウターバレル

G&P CNC バレルコレット TM GBB M4

アウターバレルの根元には、アッパーフレームにピッチリガッツリはめこむ形状をしたバレルコレットが付いている。これも新調した。Oリングも付属しているG&Pのバレルコレット。

アウターバレルの後ろからOリング、バレルコレットを入れる。

組み上げたインナーバレルをアウターバレルの後ろから差し込む。インナーバレルにつけているOリングがアウターバレルの中でピッタリしてグラグラしない。ピッタリすぎて挿しこみにくいのでOリングにほんのちょっとシリコングリスを塗った。

チャンバーをアウターバレルの大きな切り欠きにきれいにはめこめばバレル一式完成。

組み上げたバレル一式をアッパーフレームに差し込む。チャンバーのホップレバーBが、アッパーフレームのホップレバーAの下にはまり込むことを確認する。ホップ調整ダイヤルを最弱にしておけばすんなり入るはず。レバー同士がちゃんと噛み合ってることを確認したら、銃口をコンコン叩いてきっちりバレルを押し込んでバレル交換完了。

MG RX-78-3 G-3ガンダム [ver. 3.0]

RX-78-3
G-3 GUNDAM
E.F.S.F. PROTOTYPE CLOSE-COMBAT MOBILE SUIT

久しぶりにガンダムのガンプラを作った。ガンプラはガンダムのプラモデルなんだからガンダムじゃないガンプラってのもおかしな感じもしないでもないけどそんなこともない。

ということでG-3ガンダム。

機動戦士ガンダムの主役ロボット「ガンダム」。TVとはストーリーが大きく異なる小説版では、物語の終盤でガンダムが撃破され、マグネットコーティングという高性能化改修された同型機が配備される。これがG-3ガンダム。その後、いろいろ設定の変遷があって、いまではTV版でも終盤に登場していたのは第3仕様のガンダムだったとかそんな感じになってる。

精巧な内部フレームを核として、ベストプロポーションと自由自在な可動ギミックを追求。止まらないガンプラの進化を体現するブランド「マスターグレード」では、何年かおきにそのときどきの技術や流行を取り入れた「ガンダム」が発売されてきた。

これは 2013年に発売された「ver.3.0」の色替えモデルで、2024年にガンダムベース限定商品として発売されたもの。

お台場に作られた実物大ガンダムの1/100モデルという位置付けの Ver.3.0。同色系での部品によって少しずつ色味が違う外装や、小さなモールドが多数配置されているのが特徴。

ver.2.0 ゆずりの変態可動域も健在。太ももを高く上げてヒザを深く曲げた片膝立ちもできるし、指は全ての関節が動くエモーションマニュピレーター(関節が抜けやすく、いちど抜けると抜けグセがついて最悪)。肩はグイッと内側へ入れ込んで腕を真上に上げられる。

地味な配色が実在風デザインと相まってかっこよさマシマシ。

これだけカッコいいガンダムが組み立てて墨入れして艶消しスプレーをプシューすれば完成する脅威のバンダイ。ここ2、3年はガンプラが転売商材化していて、欲しいものがなかなか買えない状態が続いているのが非常に残念。

さて、RX-78 ガンダムの初期型(プロトタイプガンダム、ガンダム、G-3ガンダム)揃い踏み。

左からRX-78-1, RX-78-2, RX-78-3

TV版のデザインラインに最も近い Ver.2.0ベースのプロトタイプガンダム、「かっこいい」デザインのVer.O.Y.W. のガンダム、実在感をベースにした Ver.3.0ベースの G-3ガンダム。ver. の異なるガンプラをガンダムの仕様変化っぽく見せるいい並び順だと我ながらニンマリ。

医薬部外品申請成分名の波ダッシュ問題

いやぁ、面倒くさい話ですよ。

前提知識

  • 「〜」(波ダッシュ:文字コード U+301C)は、主に日本語において○から○まで、のような範囲を表現するときに使用する記号です。
  • 「~」(全角チルダ:文字コード U+FF5E)は、スペイン語やポルトガル語で ñ とか ã など文字の上に乗せる発音記号の全角文字です。

言語の教科書でもない限りチルダを単独の文字として使用することはないでしょうし、ましてやその全角文字ともなれば文字として存在する必要性すらあやしい。

厚労省が作成した成分名一覧

さて、医薬品や医薬部外品の製造販売承認申請で使用する成分名は厚労省の「FD申請 電子様式定義書」をダウンロードした中にある「成分コード(CODE106)_202406.xls」というEXCELファイルで確認することができる。

https://web.fd-shinsei.mhlw.go.jp/download/style/index.html

全角チルダが使われている

この成分名一覧のEXCELファイルで『アルキル(8〜16)グルコシド』とか『ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸』とか『安息香酸アルキル(C12〜C15)』とか名称の中に範囲を表す記号を含んでいる成分を波ダッシュで検索してもまったく該当しないという問題がある。

なんと、厚労省が作成している医薬品等新申請・審査システムのコード定義表「CODE106 成分コード」で記載されている成分名では、範囲を示す「波ダッシュ」であるべき文字が、すべて発音記号の「全角チルダ」で作成されているのだ。だから「8〜16」だと検索しても見つからず「8~16」で検索すれば見つかる。これは厚労省が配布している「医薬部外品原料規格2021」のPDFファイルでも同じだ。

「〜」も「~」も見た目が同じだから画面や印刷で見るにはあまり問題にならないが、データをデータとして取り扱うようになったこの情報化社会では、見た目が同じなんだからどっちの文字で書いてもいいじゃん、にはならない。

なぜ全角チルダ?

しかし、なぜ厚労省は医薬部外品の成分名で、範囲を表す記号に波ダッシュを使わずに発音記号の全角チルダを使ってるのだろうか。

古今東西ありとあらゆる文字という文字を全てひとつのコード体系に統合する「ユニコード」。1990年代から始まったユニコードコンソーシアムによる統合作業の初期段階において、波ダッシュは左から右に向かって「下がってから上がる」という上下逆の間違った字形で登録されてしまったのがおそらくこの問題の元凶だと思う。欧米企業が主導するユニコードコンソーシアムでは、いわゆる「中華フォント問題」に代表されるように非英語圏の文字の形状に対する感覚が極めて鈍い。波ダッシュも日本語文字(英語圏で範囲を示す記号は「–」(enダッシュ)である)だからおそらく欧米人にとっては興味の範疇外だったのだろう。ようやく波ダッシュの基準形状が訂正されたのは 2014年のユニコードver.7 からだ。

さて、パソコンに搭載される標準フォントは当然のようにユニコードコンソーシアムが定めた形状をもとにデザインが作られる。ユニコードコンソーシアムが波ダッシュを間違った形状で定義してしまった結果、Windows XP に代表される 2000年代初頭のパソコンにインストールされている標準フォントで波ダッシュは画面表示も印刷も左から右に向かって「下がってから上がる」形状でデザインされてしまっていた。欧米人にとってはどうでもいいことかもしれないが、日本人にとっては極めて違和感がある形状だ。

このころ日本では主に下記の3つのどれかで対応していた

  1. ユニコードコンソーシアムが定めた文字形状に準じて波ダッシュが「下がってから上がる」形状でデザインされたフォントをなんか変だなぁと思いつつも使う。
  2. ユニコードコンソーシアムが定めた文字形状に反して波ダッシュが「上がってから下がる」形状でデザインされたフォントをインストールして使う。
  3. 本来の波ダッシュと形状がそっくりな全角チルダで代用する。

1.や2.で対応していれば、パソコンやスマホに搭載されている標準フォントのデザインがいずれ訂正されれば自然と問題は解決できたのだけど、世の中の多くの人はそもそも原因がわからないのでこういう結論には辿り着けず、3.の対応をしていた人が非常に多かった。

しかも、Windows XP に標準搭載されている日本語IME(かな漢字変換)が、波ダッシュを使おうとする入力に対して積極的に全角チルダに変換しようとすることも問題を増強してしまい、波ダッシュであるべき場所に全角チルダが入力されている日本語が大量に生成されてしまうこととなった。いまも、Windows 10 に標準搭載されている日本語IMEで「から」と入力するとデフォルトでは変換候補に「~」(全角チルダ)が先に出てきてしまう。

「IMEパッド – 手書き」を使ってニョロっと書くと「〜」(波ダッシュ)が出てくるので、こうやって何度か波ダッシュを出していると、そのうち「から」を変換したときに「~」も「〜」も変換候補に出てくるようになる。

「IMEパッド – 手書き」だと波ダッシュが出る

学習させれば変換候補として両方出てくるようになるのはいいんだけど、どちらも見た目がそっくりすぎて区別がつかない。[全] と書いてあるのが全角チルダで、[環境依存] と書いてあるのが波ダッシュだ。

[全] が全角チルダ、[環境依存] が波ダッシュ

波ダッシュには [環境依存] というラベルが付いているが、これはおそらくフォントデザインが古い環境だと上下逆さまになるかもしれないという話であって、環境によって「③」が「㈫」になってしまうような文字の表す意味そのものが変わってしまう環境依存とはまったく違う。なので、範囲を表したい場合は [環境依存] のラベルに恐れることなく積極的に波ダッシュを使うべきなんだけど、[環境依存] なんてラベルつけられるとどうしても使っちゃいけない文字って感じがしちゃうよな。

いまも全角チルダを使う厚労省

厚労省が作成している医薬部外品の成分名も、波ダッシュの形状が変だった時代に、見た目重視で全角チルダを使っていたのだろうか。もしかしたら Windows XPの標準IMEが「から」を変換すると全角チルダを出してくるから何も考えず全角チルダを入力してたのかもしれない。しかし、ここは範囲を示す文字なのだから、本質的には波ダッシュを使わなければいけない。

波ダッシュの形状問題はとっくに解決されているのだから、できるだけ早急に本来の正しい意味を持った文字に置換すべきだけど厚労省の担当者はこのことに気づいてないのだろうか? いまもって全角チルダを使い続けている。Cosmetic-Info.jp では悩みに悩んだ挙句、厚労省が作成している成分名データとのデータ突合性を重視して全角チルダで合わせているけど、正直言って恥ずかしい。

早ければ早いほど傷は浅い。いまならシレッと書き直したってバレないよ(気づく人はこの問題を理解している人だから即応できるし)。とにかく早く書き直しちゃってくれよ>厚労省

気づかずに全角チルダを使っている

  • Windows の標準かな漢字変換プログラムが「から」を全角チルダに変換しようとする。
  • 波ダッシュが出てくるように学習させても、波ダッシュには [環境依存] というラベルが付いてしまっているので、[全] と書いてある全角チルダを選択してしまいがちである。

Windows のこの挙動が変わらない限り、今後も範囲を示す記号に間違って全角チルダが使われてしまう文書が作られ続けるのだろう。そして、ちゃんと波ダッシュで作られた文書が「検索できない!」「変な文字を使うな!」といういわれのない罪を着せられ続けるのだろう。マイクロソフトは罪だなあ。