MSN-06S
SINANJU
NEO ZEON MOBILE SUIT CUSTOMIZED FOR NEWTYPE
正月三が日、子供とカミさんが実家に帰省しているスキに突貫工事で作ったよ。いつも通り無塗装、墨入れだけ。
第2次ネオ・ジオン抗争(アムロとシャアの最期の戦い)から3年後の宇宙世紀0096年、ネオ・ジオン残党軍「袖付き」と地球連邦軍との間で起きた抗争事件を描いた小説「機動戦士ガンダムUC」に登場するモビルスーツ。小説の作者は「亡国のイージス」「終戦のローレライ」「戦国自衛隊1549」といった作品で知られる福井晴敏。
モビルスーツを構成する金属部材に極小コンピュータチップを内蔵させることで搭乗者とモビルスーツ間に高度な一体感を生み出す技術「サイコ・フレーム」。第2次ネオ・ジオン抗争時にアムロの乗機νガンダムに実験的に採用された。νガンダムを製造したアナハイム社は抗争終結後にサイコ・フレーム技術検証用に実験機を製造する。これが「袖付き」に強奪され「シナンジュ」として表舞台に登場することになった。シャアの再来と呼ばれる仮面男「フルフロンタル」が乗る。
小説に登場するモビルスーツは、カトキハジメがデザイン。この人が作るモビルスーツのデザインは人によって好みがわかれるけど、私は好き。ガンダム0083に登場するモビルスーツのデザインを担当した時も感じたけど、物語上の時系列やストーリーを考慮したデザインができているので物語の世界観に入り込みやすくなる。
シナンジュはアナハイム社が作成した連邦軍用(おそらくガンダム系の)機体。これを袖付きが強奪して改修を加えシャアの再来と呼ばれるフルフロンタルが乗るという設定なので、顔をみると「ほほのもみあげ風装甲」「口からあごにかけての構成」「頭部バルカン砲」といったガンダム系の意匠に、「一つ目」「ブレードアンテナ」「丸坊主」「赤」というジオン系(シャア)の意匠がうまくミックスされたデザインになっている。さらに、ツンととんがる胸と、わきの下のフラットケーブル風デザインがサザビー、百式っぽい要素。サザビーっぽい要素と言えば背面のスラスターユニットがサザビーのファンネルコンテナを彷彿させるデザイン。シャア専用モビルスーツの集大成デザインといってもいいんじゃないかと。
組み立ててて感心したのはカラーシールの精度の高さ。袖付きのトレードマークともいえるエリ、胸部、袖口、ヒザに施された金の紋章。さすがにこれを別部品にできなかったので、黒い部品にシールを貼って作るんだけど、このシールの精度が驚くほど高い。部品に対して極めてピッタリサイズにできているので、部品のふちとシールのふちをあわせて部品形状に合わせて貼っていくと余りもせず足りなくもなくまさにピッタリ仕上がる。あとは爪楊枝を使って部品の凸凹にあわせて丁寧になじませればOK。
ちょっと問題は武器を持つ保持力のなさ。いちおう手のひらに保持用のピンが出てて武器の凹みに差し込めばいいようになってるんだけど、ゆるくてすぐ外れる。ちょっと動かすとすぐポロッと武器が外れちゃうんだよな。飾る時は慎重にそーっと置かないと揺らすとポロッ。でもいいや、カッコいいから。