短いM4を作ろう(9)

東京マルイ M4A1 カービンをベースに DANIEL DEFENSE タイプの4インチショートハンドガードを使ったコンパクトライフルを作るぞ。

連載目次 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

  • 東京マルイ M4A1 カービン
  • 東京マルイ M4A1 カービン フロントサイトベース
  • 東京マルイ M4A1 カービン サイドスリングアダプター
  • 東京マルイ STORM用フラッシュハイダー
  • 6mm タクティカル リアル志向 本物仕様 ハイダーワッシャー

東京マルイ M4A1 カービン フロントサイトベース

M4A1 カービンに付いていたフロントサイトを流用する。これは横から挿すピンがアウターバレルのミゾにハマることでしっかり固定される仕組み。そのつもりでアウターバレルはフロントサイト固定用のミゾが入っているものを買ってきた・・・んだが、取り付けようとアウターバレルに挿し込んでみると、アウターバレルが少し奥まっていてフロントサイトの穴とアウターバレルのミゾの位置が合わない。

でも大丈夫。5KU アルミCNC ライトウェイト アウターバレルは長さの微調整ができる。

ハンドガードを外して、アウターバレル根元近くの上下にあるイモネジをゆるめると、アウターバレルを伸び縮みさせることができる。ハンドガードをかぶせてアウターバレルをちょうどいい位置まで伸ばす。インナーバレルに取り付けてあるOリングのおかげで適度な保持力があるのでスコンスコン動いてしまうことなく位置決めしやすい。位置が決まったらハンドガードを取って、アウターバレル根元のイモネジ2カ所をしっかり締めて固定。

ハンドガードを取り付けてボルト6本で本締め。ハンドガードが傾かないように、6本のボルトを順番に少しずつ均等に締め込んでいく。

短く切ったダミーガスチューブをフロントサイトに挿し込んで、穴の位置を合わせたら、ピンを叩き込んで固定する。アウターバレルに挿し込みながらガスチューブの後端をハンドガードの奥まったところにある段差にうまいこと乗っけてフロントサイトを所定位置まで持っていく。

フロントサイト固定ピンを叩き込めば終わりと思ったら、またまたまた問題発覚。アウターバレルの溝が浅くて前も後ろもピンが通らない。うーん、丸棒ヤスリで溝を掘り込むか。しかしこんな細い丸棒の金ヤスリは持ってないな。ホームセンターへ行くか・・・。

数分考えて、ちょっと細いスプリングピンで留めることにした。純正のフロントサイトピンは直径3mm長さ20mmなので、ちょっと細い直径2.3mm長さ18mmのスプリングピンを用意して叩き込んでみる。おっ、なんかいい具合で固定できた。ラッキー。あとは忘れずに下のイモネジを締めて固定する。

東京マルイ M4A1 カービン サイドスリングアダプター

続いて M4A1 カービンに付属していたサイドスリングアダプターを戻す。フロントサイトの隙間に左側からタクティカルサイドスリングを挿して右側からスリングアダプターを挿して、上下の穴にスプリングピンを叩き込む。これは何の問題もなくすんなり完了。

東京マルイ STORM用フラッシュハイダー

銃口部分のカスタムといえばサプレッサー。しかしサプレッサーはショートタイプといえどそれなりの長さがある。せっかく短いM4を作ろうと思ってるので、銃口にサプレッサーは付けない。となると、標準のコンペンセイターのままが無難ではあるけど、それもちょっとつまらない。

ぐる〜っと部屋の中を見渡すと、東京マルイ 次世代電動ガン AK ホワイトストームが目に入った。このハイダーいいかも。AK ホワイトストームのフラッシュハイダーと M4A1 カービンに付いていたコンペンセイターを交換。M4A1の銃口にOリングを入れて、AKから取り外した STORM用フラッシュハイダーをねじ込む。

6mm タクティカル リアル志向 本物仕様 ハイダーワッシャー

マズルとかハイダーとか呼ばれる銃口部品の多くには「向き」がある。東京マルイのM4A1 カービンでは銃口部品とバレルの間にOリングが入っていて、Oリングの弾力のおかげで銃口部品をちょうどいい向きに調整できる。またOリングの反発力でネジが押さえつけられるので緩み防止にもなっている。さらにOリングにかぶさるようにフラッシュハイダー ワッシャーがはまっている。これによってOリングが隠れてオモチャっぽさが薄れたいい感じの外観になってる。

ところが、M4A1 カービンに付いていたフラッシュハイダー ワッシャーは移植できない。今回使ったアウターバレルは先端部分が一段細くなってないのでフラッシュハイダー ワッシャーがバレルにぶつかってしまい、中でOリングが浮いていてフラッシュハイダーの締め込み位置の調整や緩み止めができないのだ。

今回使ったアウターバレルは太くてワッシャーがはまらない

しかたなく、Oリングだけ移植してフラッシュハイダー ワッシャーなしで取り付けた。しかし、気にしなければいいレベルではあるものの、気づいてしまっているので気になる。気になるなあ。オモチャ風味強め。

Oリングが目立つなあ

そこで、ちょうどいい形のクラッシュワッシャーを見つけたので、本来の使い方ではないんだけど凹みにOリングをはめてフラッシュハイダーを取り付けてみた。

クラッシュワッシャーの凹みから少しだけOリングがはみ出す。これで位置調整と緩み止めになる。でもクラッシュワッシャーの外周部の立ち上がりのおかげでぱっと見にはOリングが入っているようにみえない。クラッシュワッシャーをクラッシュさせずに使うという、見る人が見たら笑われてしまいそうな使い方だけど、Oリング丸見えより全然良い。

いいね、いいね、いいね〜。このちょっとねじれた四つ又のフラッシュハイダー。M4A1 カービン標準のコンペンセイターより短いというのもグッド。

IMS 1/100 L.E.D.ミラージュV3 (インフェルノナパーム)

永野護の漫画「ファイブスター物語」の冒頭で登場した準主役のロボット(モーターヘッド)が「L.E.D.ミラージュ」。リアルロボット路線にありながら騎士が用いる「美しさ」を体現しかつ超絶性能を持つスーパーロボット路線でもあるその衝撃的な姿は高校生か大学生だったお子さまなわたしのハートを鷲掴み。

ファイブスター物語第1巻冒頭

ボークス社から IMS(Injection Assembly Mortar Headd Series)のブランド名でモーターヘッドのプラモデルが発売されていて、もちろんL.E.D.ミラージュもある。連載中に何度か設定変更があって、IMS でプラモデル化されたのは超絶長〜い火炎放射器(フレームランチャー)と背中の超絶巨大なタンクが強烈なインパクトをはなつイラストで描かれた「L.E.D.ミラージュ v3」と呼ばれる比較的最近の設定に準じたモデル。

準主役級だけあって L.E.D.ミラージュ v3 のプラモは、その後も武装などの装備品をいろいろ変えて「単騎仕様Ver.」「=デルタ・ベルン 3007=(式典仕様)」「軽装仕様」「先行量産型 =ジュノー 2989=」が発売されている。最初のモデルはのちに発売されたこれらのバージョンと区別するために「インフェルノナパーム」と呼ばれることが多い。今回は、このインフェルノナパームを作るよ。

ボックスアートにはベイルを右側に装備したタイプが描かれている

さて、インフェルノナパームの箱絵にはベイル(盾)を右側に装着した騎体が大きく描かれてるが、実際にはこのプラモデルには右腕にベイルを取り付けるためのパーツがないので再現できない。ちなみに奥にいる騎体は左にベイルを装着しているけど取り付けパーツはベイルを正面に構える向きになっているので、ボックスアートのように側面に構えさせるのも結構無理がある。

えーっ、ボックスアート詐欺かよ。

まあそう言うな。パケ買いするような一般人向け商品じゃないんだから。でも、パッケージのポーズを再現してみたいとも思う。そういえば、式典仕様はベイル取り付けパーツが左右対称で2個付属する。このパーツをインフェルノナパームに流用すれば右腕にベイル取り付けできるだけでなく、左右両側にベイルを装着した夢のダブルベイルができるんじゃないだろか。

しかし式典仕様に付属するベイルは戦闘用のベイルとデザインが違う。式典用のシュッとした細身のベイルだ。インフェルノナパームをダブルベイルにするにはどこかからメインベイルをもうひとつ調達しないといけない。そういえば、軽装仕様には戦闘用ベイルが付いてるな。しかも軽装仕様には実剣も付いているし、漫画初期デザインのベタ足が再現できるパーツも付いてくる。

結論:インフェルノナパーム、式典仕様、軽装仕様のサンコイチで

IMS L.E.D.ミラージュ V3 インフェルノナパーム・ダブルベイル・実剣装備・ベタ足

を作ろう。さっそく3種類購入。

モーターヘッド本体は基本的に「軽装仕様」の説明書とパーツで組み立てていく。組み立ての最中は常にインフェルノナパームと式典仕様の説明書も見比べながら必要なパーツをインフェルノナパーム、式典仕様それぞれから切り出して組み合わせていく。

頭部

インフェルノナパームでは頭部の張り出し部分は右側面/上面/左側面の3パーツ構成だったのが、式典仕様のときから一体成形に更新されてる。以前、単騎仕様Ver.を作ったときに細くとんがった3パーツを綺麗にそろえるのはなかなか難儀な作業だったから、一体成形になってくれてかなり楽になった。モーターヘッド本体を軽装仕様ベースで組む理由の一つがこれ。

また、軽装仕様にはトサカの根本部分にある炎のようなレリーフを再現するデカールが付属している。インフェルノナパームにはこのデカールがないのでこれもポイント。

なお、頭部に限らずこのプラモデルは表面に離型剤(固まったプラスチックが金型から外れやすくするために使われる油分)が残っているので、塗装前に中性洗剤といらない歯ブラシで表面をガシガシ洗う。そしてみんな大好き山善の食器乾燥機でよーく乾かす。これがけっこう面倒くさい。

胸部・背部

曲面を多用した細かいパーツがごちゃごちゃっとかたまってできている胸部。ほれぼれする美しさ。いつまででも見ていられる。

インフェルノナパームの巨大なタンクを背負う時の差し込み口になるので背中のA-21とA-22パーツは使わないで空けておく。

塗装は、フレームは成形色のままを基本として部分的に水性ホビーカラー「パープル」を使用してエナメル黒で墨入れしたら水性ホビーカラーの「つや消しクリアー」でコート。白色半透明の外装はエナメルグレーで墨入れしたら水性ホビーカラーの「ホワイトパール」でキラキラ感を出した上から水性ホビーカラーの「クリアー」でコート。シルバーの装甲は水性ホビーカラーの「スーパーメタリック スーパーファインシルバー」で塗装した上から水性ホビーカラーの「クリアー」でコート。

腰部

腰中央部前装甲(股間装甲)は右側面/上面/左側面の3パーツ構成だったが式典仕様のときから一体成形に更新されてる。

お尻の出っ張りは巨大なタンクを支えるためのフィンフェルノ・ナパーム装備用尾部パーツA-13とA-14をインフェルノナパームから取ってきて組む。間違えて軽装仕様の尾部を組んでしまわないように注意。

脚部

股関節、ヒザ関節は可動式と固定式が選択できる。巨大な武装を持たせるのでがっつり接着して固める固定式を選択。

足は軽装仕様で追加されたかかとを展開したベタ足状態のパーツで組んだ。プラモの組み立て説明書には漫画連載初期のイラストが掲載されている。このイラストのとおり漫画の初期段階ではベタ足だったのが、途中でハイヒールにデザイン変更された。

漫画連載当初はベタ足

ベタ足のかかと2本が立ち上がってくっつくと1本のハイヒールになる・・・って後付け設定があるらしいけどどう見てもそうはならんだろという形。ベタ足の方が地に足がついている感じだからインフェルノ・ナパーム装備にこそ似合うよね。

肩小型装甲は組み立てず、インフェルノナパームから副腕と小ベイルを取ってきて組む。小ベイルは最終的にどうなるかわからないので両方とも副腕が取り付けられるタイプで組んだ。

前腕部は左右ともにいったんベイルを取り付けるバストブロックのパーツは作らずに進める。

袖口の銀色の装甲に、式典仕様だとミラージュマークのデカールを貼ることになってる。でも、インフェルノナパームも軽装仕様もなんなら単騎仕様もここは何も貼らないので、袖口にミラージュマークは式典の時だけだと解釈して貼らない。

これで、本体は完成。ここからはインフェルノナパームの説明書に従って背中のタンクと巨大なフレームランチャーを組み立てていく。

背中の巨大タンク

これが、もう、大変。はまらないわ、届かないわ、スキマでかいわで、パーツ同士の合わなさっぷりがもう想像を絶する。ガンプラ脳の私は絶望のずんどこ。

確実に接着していいところは接着して、あとはマスキングテープをガシガシ使って仮組みしてみる。で、全然かみ合わないところを切った貼ったで帳尻合わせを考える。考えるんだけど、どうしていいのかまったくわからん部分もちらほら。

いや、これ、ぜったいこのままじゃハマらないだろ

並行して、背中の取り付け部分のすり合わせも進める。

塗装して接着してる最中も組み立て方にまだ悩んで、あーでもない、こーでもない。ほとんどの部分はなんとかすり合わせできたけど、最終的に外からほとんど見えないパイプの根本部分だけは無理に穴に差し込まずズレた位置に乗せるだけにした。

しかしそんな苦労も組み上がった巨大な背負いものを見れば一発で吹き飛ぶ。お子さまロボット脳には垂涎ものよ。こっ、こ、これは、か、か、か、かっこいい!!

メインベイル(盾)

インフェルノナパームのメインベイルと軽装仕様のメインベイルをそれぞれ組み立てる。見た目はほぼ同じだが軽装仕様の方がパーツ構成が簡略化されていてだいぶ軽くできている。

左が軽装仕様、右がインフェルノナパームのメインベイル

ここでやっと式典仕様の登場。前腕部にベイルを取り付けるためのバストブロックを左右両方作る。

このパーツを使ってベイルを腕に取り付けてみる。

あ!ん?あっ!!え?! 小ベイルがメインベイルとぶつかるのか。これはポージングに苦労しそうだな。左肩は小ベイルじゃなくて肩小型装甲にした方がいいかな。

ン?ン?ン? あちこちちょっとずつひねりを入れながら収まりのいいポーズを探す。こ、こんな感じかな?

フレームランチャー

さて、いよいよ最終段階。長ーい、長ーい、得物。厨二心を鷲掴みの超ロング火炎放射器。火炎放射器がこんなに長い必要あるんか?あるんだ。きっと。デカイけどパーツ構成は比較的簡素。前方と後方の内部フレームをモナカ構造で作って、これまたモナカの半透明外装をかぶせて、アルミ棒で前後を連結って感じ。説明書通りにサクサクっと切り出して塗装してデカール貼ってトップコート塗って組み立て。

長い、長いなあぁ。内寸幅79cmの棚いっぱいだぁ(嬉)。

エネルギーチューブ

キットではタンクとランチャーをつなぐエネルギーチューブが固定形状になってるんだけど、ここは柔らかいケーブルにした方があとで展示したり移動させたりする時にだいぶ楽になると思う。タンクとフレームに接続する両端はプラの固定パーツを使って、その間のケーブル部分をなにかそれっぽいもので自作しよう。

いろいろ考えて、いくつか使えそうな部材を買ってきて、いろいろ試しながら作ったのがこれ↓。

ハイキューパーツの「メッシュワイヤー レッド 約2.0mm」にハイキューパーツの「MZパイプ ブラック5.0mm」と「真鍮製ワッシャー内径3mmx外径6mmx厚さ1mm」を通して、三角おにぎりではさむ。

ホームセンターの金物コーナーにあったごく普通の真鍮製のワッシャーが思った以上にイメージ通りの仕上がりでうれしい。両端はほつれ止めとおにぎりからの抜け止めを兼ねてちょっと大きいホッチキスの針でかしめた。

小ベイルからランチャーをつかむ副腕も小ベイル側は引っ掛けるだけ、ランチャーからタンクに伸びるエネルギーチューブもタンク側は差し込むだけにする。副腕もエネルギーチューブも簡単に外れるので移動させるのが楽。

ただしこれではランチャーを保持する部分がないので支持台が必要になる。ランチャー前方の支持台は説明書通りに作った。ランチャー後方はもともとは副腕とエネルギーチューブで保持することになっているので支持台はない。そこでグッドスマイルカンパニーの「THE シンプルスタンド」でがっちりホールドよ。

おし、あと少しだ。

実剣

インフェルノナパームの初回生産分には特典で実剣が1本付いていたらしいけど今は付いてない。でも軽量仕様には実剣が2本付いている。これも取り付ける。盛り盛りだぜ。

ただ、取り付け角度が水平方向固定になっていてこのまま取り付けようとしてもサヤが背中のタンクにぶつかって取り付けできない。

タンクとぶつからないもっと斜めに取り付けられるように小改造。腰のサイドアーマーに3mm穴を開ける。実剣を保持するパーツにも3mm穴を開けてこちらには適当な長さのランナーを差し込んで接着。角度調整可能な差し込み式に変更した。

実剣を斜めに取り付けたので背部のタンクとぶつからない

ベイル装備

組立説明書のポーズを参考に、右腕はひねりながら火炎放射器に上から手を添えるような感じにすると、ベイル取り付け部が上方を向いてくれる。ベイルを取り付ければ肩から手先にかけて自然な感じでベイルが覆い被さってくれる。ベイル→右腕→フレームランチャー→台座と縦方向に支えているのでベイルが重くても腕が垂れ下がることはない。

火炎放射器をしっかり下支えしてその上に左腕を乗せてその上にベイルを乗せる

ベイルの取り付け部はボールジョイントである程度動かせるので、収まりのいい置き方に調整する。

うん、まあこんな感じだろう。

問題は左腕だ。肩の小ベイルと干渉せず、それでいて自然なかっこいい構え方はないだろうかとあれこれ試行錯誤。式典仕様のバストブロックではなくて、インフェルノナパームに付属しているバストブロックか、小ベイルから副腕を使って構えさせた方が自然かな。うーん。

うーん。軽装仕様は左右で大きく違う、インフェルノナパームのバストブロックだと左右対称っぽい、副腕は体から少し離れて宙に浮いてるような感じ。どれも捨てがたい。

左腕も式典仕様のバストブロックにして側面に構えることにした。

MG RX-78GP02A ガンダム試作2号機 [サイサリス]

RX-78GP02A
GUNDAM GP02A (PHYSALIS)
U.N.T.SPACY PROTOTYPE TACTICAL MOBILE SUIT

一年戦争(ジオン独立戦争)が終戦して3年。ジオン残党兵の一部がまだ地球・宇宙の各地で徹底抗戦を続けていた。ジオン残党との戦闘が続いていることもあり、地球連邦軍は終戦後も新型モビルスーツの開発を継続していた。

宇宙世紀0083年、アナハイムエレクトロニクス社は連邦軍からの要請に応じて大戦中のエースパイロット機である「ガンダム」の名を冠した試作モビルスーツ2機を開発し、テストのためオーストラリアのトリントン基地に納品した。

ところが、到着した試作モビルスーツの1機がジオン残党に強奪される事件が発生。試作モビルスーツを基地に搬入するために駐留していた強襲揚陸艦アルビオンは、事件で生き残った基地所属の新米テストパイロット2名に新たにベテランパイロット3名を加え、強奪されたガンダム試作2号機の奪還作戦の任につくことになった。これがオリジナルビデオ「機動戦士ガンダム 0083」の冒頭。

今回紹介するのは0083の冒頭で強奪されたモビルスーツの方。大きな大きなシールドと、両肩に被さるこれまた大きな大きな推進器が特徴の重モビルスーツ。

シールドの裏にバズーカ砲の前部が取り付けられている。

右肩の裏に取り付けられているバズーカ砲の後部と連結することで大型バズーカ砲になる。これは核弾頭を発射することを想定していて、肩の巨大な推進器は核発射後に爆心地からできるだけ距離をとるためで、巨大なシールドのような装置は核爆発から機体を守るためのもので熱線から防御するための巨大な冷却システムでもある。

1998年に発売されたプラモデル。25年以上も前のプラモデルなので現在の変態技術に比べるといろいろと作りが粗いし、私自身も墨入れ?トップコート?ってな具合だったもんだから、今どきのガンプラと比べるとちょっと厳しい。

それにしてもコロナ禍以降から続くガンプラが買えない状況はもはや異常だ。新商品だけでなく古い商品の再販売ですら予約開始から数分で完売。抽選販売のショップに申し込んでもなかなか当選しない。キャンセル待ちに申し込んでも手に入らない。先日も10年近く前に発売にされたけど買いそびれてた昔のガンプラが久しぶりに再生産が決まった。しかし予約できず、抽選に外れ、キャンセル待ちも回ってこず、また何年後になるかわからない再生産を待たないといけない状況に・・・たぶんそのころには老いが進んでプラモデルが作れるかどうか。

そんな状況を尻目に中国プラモデルメーカーの技術向上がめざましい。ガンプラの設計技術をとことん勉強して、いまのバンダイがガンダム試作2号機を作るならこれくらいのことはやるだろうなという技術はきっちり網羅してる。その上で、なるほどそういう設計もいいねと感心してしまう気合の入った部分もチラホラ。そして買える。とにかくガンプラ買いたくても転売屋にかすめ取られて買えず、定価の倍以上でAmazonやメルカリに出品されてるのを指をくわえて見ているしかないこの状況をなんとかしてほしいものだ。