大阪の切符券売機

 出張で大阪行くことがちょくちょくあるんだけど、地下鉄で切符を買うときにひんぱんに戸惑う。私は(1)金額ボタンを押す(2)お金を入れる(3)おつりが出てくる、という手順で切符を買う。関東圏で生活しているぶんにはこの手順で切符が買えないという経験がなかった。ところが大阪ではお金を入れないと切符のボタンが押せない券売機が多い。券売機で金額ボタンが押せなくて、おやっ?あっそうだ、と思い出してお金を入れてから金額ボタンを押す。

 投入した金額の範囲で購入できる切符ボタンだけが光る(表示される)んだよね。だからお金を入れないと切符が選べないし、お金を入れてもその金額では買えない切符のボタンは光らない(表示されない)。これって「買えない切符のボタンが光ってても紛らわしいだけで不親切だよね」という親切設計のつもりかもしれないけど違和感が拭いきれない。店販でも通販でも何か商品を買うときって買うものを決めてからお金払うでしょ。プリペイド式ネット通販は先にお金を払ってるとみることもできるけど、それとてプリペイド済み金額の商品しか選べないなんてことはまずない。ほとんどの場合プリペイド金額に関係なく商品は選べて足りない金額は支払い段階で追加できるから商品を選んでからお金を払う手順にも対応している。ところが大阪でよく見かける券売機は投入済みのお金で買える切符しか選べないから言い方を変えれば「払った分の商品しか選べない」「商品を選んでから払うことはできない」という不親切設計。小さな親切大きなお世話な仕組み。大阪でそういう仕組みが使われているってのが私にとって衝撃的。大阪に対する印象が変わるわ。

 これ、システム開発でもよく起きる。「○○な機能をつけてください」っていう要望があったときにその親切機能を実現するために業務の流れに不親切な変更が生じてしまわないかよくよく精査しないと。本来ならその業務をやっている依頼者側で十分精査して要望を提出してほしいところだけど、言う方は近視眼的に○○な機能があったら便利だくらいのことしか考えてない場合がほとんど。受ける側が気をまわしてあげないと、結果的に「いろんな親切機能がついてるのになんだか使いにくいシステム」(WORDとかEXCELとかWORDとかEXCELとかWORDとかEXCELとか)になる。